fukuidayo

人と組織と、fukui's blog

32歳にして会社を辞め、小説家になることを志し、食うために起業したある男のblogです。

社会問題

9

労働生産性の低さにビビるのはもうやめよう

昨年、3週間ほど休暇をとってヨーロッパを1週してきた後輩から次のような質問を受けた。
fukuiさん、なんで日本の労働生産性は低いんですかねえ。スペイン人なんて、良い若いモンが昼間からシエスタだのなんだのいって、ビール飲んで遊んでいるんですよ!!これだけ頑張っていて生産性低い僕ら日本人って馬鹿なんじゃないですかね…。
このもっともな疑問に、今こそ答えるときが来たようだ。

「いや、シエスタしてる彼らは単に失業してるだけだし。失業者が多いと労働生産性は高くなるよ。」


労働生産性とは、就業者一人当たりの付加価値で計算される。実際、日本生産性本部が出している労働生産性の国際比較の2009年度版では次のように書かれ、我々の危機感を煽っている。

  • 2008年の日本の労働生産性(就業者1人当たり名目付加価値)は、68,219ドル(795万円/購買力平価換算)でOECD加盟30カ国中第20位、先進7カ国では最下位
  • 米国の労働生産性を100とすると日本は69
  • 日本の製造業の労働生産性水準(2007年)は80,400ドル(947万円)で、OECD加盟国でデータが得られた25カ国中第14位(図4)。ドイツに抜かれ、2006年の第13位から1つ順位を下げた。先進7カ国でみると米国、フランス、ドイツに次ぐ第4位となっている。
日本の労働生産性は、ジャパン・アズ・ナンバーワンと言われた、高度経済成長期には世界1位だった。失われた20年を迎え、ゆっくりと生産性は低下していった。良く言われるのは、製造業の生産性は今でも世界のトップクラスだが、サービス業の生産性が極めて低い。というものだ。

しかし、僕はいいたい。労働生産性の国際比較を持ち出して危機感を煽るのなんて、そろそろやめようよ。ということを。もっと、中身を見る必要があると思うのだ。

規制産業の存在と硬直的な労働市場、イノベーション不足がよく生産性低下の原因として挙げられるが、それらは失業率の国際比較を見るとよくわかる。

続きを読む »
7

少子化ってホントのところ、どれほど問題なんだろうか。

最近、本当にTwitterから気付きをえることが増えました。昨日は少子化問題が少し話題に上がっていたのだけれど、僕も気になったので

平成21年版 少子化白書

などに目を通してみました。
しかし、僕が知りたいことに対して明確な答えが書かれておらず、残念だったので、僕なりに少し考察してみたいと思います。僕が一番気になっているのは、

「少子化が進むと何が問題なのか?」「どう解決すればいいのか」

ということです。一般的には少子化が進むと労働力人口(15~64歳)の減少が進み、
  • 経済成長の悪化
  • 税収の悪化
  • 社会福祉の悪化
といった派生的な問題をもたらすと言われています。

本当にそのようなことは起きるのでしょうか?
また、起こるとして、どのように解決すべきなのでしょうか。
続きを読む »
自己紹介
プロジェクトデザイナー。富山県在住。人と組織の問題に興味があります。小説の原稿の断片、日々感じる社会や経済に関する疑問、書評を徒然なるままに。

記事検索
最新コメント
推進中プロジェクトのご紹介

株式会社プロジェクトデザイン

ビジネスゲーム研修の開発・実施 人と組織のコンサルティング 株式会社プロジェクトデザイン

純国産品の精油、エッセンシャルオイルの製造・販売

はてなブックマーク
見た、読んだ、役立った
最高のリーダー、マネジャーがいつも考えているたったひとつのこと

今すぐできる「戦略思考」の教科書
今すぐできる「戦略思考」の教科書
超一流のセールスマンが書いた「戦略の教科書」
紹介エントリ

大型商談を成約に導く「SPIN」営業術
大型商談を成約に導く「SPIN」営業術
営業/データをもとに大型商談を科学
紹介エントリ

となりの億万長者
となりの億万長者
資産形成/資産形成の原理原則がデータと共に
紹介エントリ

ラクをしないと成果は出ない
ラクをしないと成果は出ない
フツーの人のために書かれた仕事術
紹介エントリ

すごい会議
すごい会議
トップマネジメントが経営に行き詰まったときに
紹介エントリ

社長失格―ぼくの会社がつぶれた理由
社長失格
転ばぬ先の杖として/成功譚以上に学ぶものは多い
紹介エントリ1

ネクスト・マーケット 「貧困層」を「顧客」に変える次世代ビジネス戦略 (ウォートン経営戦略シリーズ)
ネクスト・マーケット
BOPという新たなコンセプトを世に提示したバイブル
紹介エントリ

ミクロ経済学〈1〉市場の失敗と政府の失敗への対策 (プログレッシブ経済学シリーズ)
ミクロ経済学
大人になってから経済学に興味を持った人のための入門書
紹介エントリ

プロフェッショナルの条件―いかに成果をあげ、成長するか
プロフェッショナルの条件
読むたびに新たな発見がある一冊
紹介エントリ1

教育×破壊的イノベーション 教育現場を抜本的に変革する
教育×破壊的イノベーション
教育関係者に/新しい教育の形を提示
紹介エントリ1

貧乏はお金持ち──「雇われない生き方」で格差社会を逆転する
貧乏はお金持ち
雇われない生き方を模索し始めたときに
紹介エントリ

信長の洞察力 秀吉の速断力―歴史に学ぶ組織管理 (学研M文庫)

  • ライブドアブログ