fukuidayo

人と組織と、fukui's blog

32歳にして会社を辞め、小説家になることを志し、食うために起業したある男のblogです。

三国志

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三国志的人材流動論:その2

三国志三国時代の蜀という国は、初期段階こそ、関羽・張飛・趙雲・諸葛亮と人材が豊富だったけれど、建国を支えた人材が倒れていくに従って、慢性的な人材不足に陥るようになる。蜀の末期を支えた姜維や王平といった将軍たちはもともとは魏の将軍で、しかもさしたる地位を与えられていなかった。蜀で高い地位を与えられてはじめて輝くようになった人材だ。

建国初期の蜀を支えた人材は荊州という、当時の政治の中心地から南に下った地方で得られた。
ここには、多くの知識人が中央の戦乱から逃れてやってきていた。いわゆる清流派と言われる人材達だ。

中央で、曹操が「唯才」というスローガンを掲げて、能力のあるものを抜擢し、それまで大切にされてきた儒学というものを(相対的に)軽んじるようになったため、儒学の思想を大切にし、かつ能力のある人々は、中央を離れ、荊州に集ってきた。

いってみれば、曹操の思想に合わない中央の人が集う場所が荊州になっていたのだ。
劉備はこういった外部環境を利用し、漢朝復興というビジョンと天下三分の計という戦略を掲げ、人材を集め、中央から見れば未開の土地である蜀の地を落とし、建国する。

三国時代と言われるが、その実、呉と蜀を合わせた国力よりも、魏の国力は優っていたという。
広大な中国大陸ではあるが、その実、人が住み、経済を産み出すことが出来るエリアは限られている。
その大半を抑えていたのが魏だ。漢朝末期の人口記録からみれば、魏:呉:蜀の国力比は6:2:1といったところだ。魏から見れば、蜀の国力は時の王朝に背く、一反乱軍に過ぎないものだった。

魏は中央を抑え、能力主義の人材登用制度を整え、人材が集まる構造を創り上げた。
国力では圧倒的な差があったが、呉は揚子江(長江)、蜀は山々の天険に守られ、国力比以上によく国を守った。

しかし、蜀が掲げたビジョンは漢朝復興。漢朝の権威を重んじるものは、時代の流れとともに少なくなっていく。自然、「漢朝復興」の名のもとに集う人士も少なくなっていく。

本来、国力に劣る蜀に残された道は、蜀を建国した勢いを持っての電撃的な進軍だったろう。
漢中を落とし、荊州に残る関羽とともに乾坤一擲、魏を撃つ。その千載一遇のチャンスに劉備(そして、諸葛亮・法正以下幕僚達)は賭けたわけだが、呉の計略により、関羽が拠る荊州は奪われてしまう。義兄弟を殺された怒りに任せ、劉備は戦の矛先を呉に向けるわけだが、、、。続きを読む »
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三国志的人材流動論:その1

東京出張のついでに、久しぶりに後輩と飲んだ。ブログをチェックしてくれていたようで、最近僕が取り組んでいる事業について聞かれたので、簡単に商品の特徴や市場の可能性について話した。

後輩:いや~。なんか、話を聞く前は、fukuiさんが苔とか油を扱っていると聞いて、なんというかfukuiさん流の冗談だとばかり思ってましたけど、思ったより、いや思った以上にスゴい可能性あるじゃないですか!

fukui:(それにしてもこいつは後輩のくせに相変わらず上から目線だな…)まぁ、ITとかと違って余り皆やらない分野だからね。ニッチ市場で差別化された技術があると強いよね。まぁ、ビジネスのセオリーっちゃあセオリーなんだけど。

後輩:確かにそうなんですけど、話を聞く前は、fukuiさんがついに怪しげな商品に手を出してダークサイドに落ちたものだとばかり思ってましたよ!!

fukui:(…先輩に対してもうちょっと言い方はないのかね。コイツは…)

後輩:まぁ、fukuiさんが楽しそうでなによりですよ。ところで、その事業を行っていく上での問題点とか不安点とかってあるんですかね。

続きを読む »
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関羽と張飛、伏龍と鳳雛 その2

さて、前回の続きです。

「天下三分の計」というのは、土地もなく民もいない劉備に孔明が授けた、本当に天才戦略家、孔明だからこそ描けた策なのですが、その要となる益州攻略(蜀の建国)を軍師として行ったのが、鳳雛こと龐統でした。

国もなく、民もなく髀肉之嘆をかこっていた劉備は司馬徽こと水鏡先生に会います。そして、「伏龍と鳳雛このどちらかを得れば天下も握れる。」と いう話を聞きます。伏龍はまだ池の淵で眠り、天に昇ろうとしない龍のことで、諸葛亮をさします。そして、鳳雛というのは鳳凰の雛のことで、龐統のことを指 します。まだ世に見出されていない才能がいるよ。ということを劉備に伝えているのですが、先ほどのどちらかを得れば~というのは実は創作物である三国志演義の話で、正史では「伏龍と鳳雛を手に入れれば天下を握れる。」という表現がされています。そう、「両方ゲットしなきゃだめよ」といわれているのです。三国志演義で「片方でいいよ」という変更は、架空の女性、貂蝉を生みだしたのと同じぐらい、大きな創作だったと思います。

おそらく、諸葛亮を神格化するために、このような表現をしたと思うのですが、実際は司馬徽の人物評がきわめて正しかった。なぜなら、諸葛亮は政治家であり、龐統は軍略家であったから。戦略家と戦術家といってもいい。

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三國志的社内コミュニケーション「キミのために、俺は俺のレッドクリフを戦う。」

2007年11月23日に書いたエントリ、僕は馬岱ですよ。
各方面から好評を頂いた(ウソ)。

ぶっちゃけ、R25の「スマートモテリーマン講座」にそのうち取り上げられると思うので、
今のうちに書いておく。俺が先に論文発表したんだぞ。と。

—-

上司や部下、親や友人に、「おまえ生意気なんだよ!」「なんかダサくね?」はたまた、「無能者!!」などと叫ぼうものなら、あなたの交友関係に深刻 な影響を及ぼすことは想像に難くない。上司にそんなことを言おうものなら、あなたのその会社での出世はないと考えていいだろう(しらんけど。)

しかし、
どうしても、
時には、
声を大にして
男には

言わねばならぬことがある。

そんなときは、人物を三國志の登場人物に例えて評価することをオススメしたい。
僕が好きな三國志の登場人物を何人かピックアップしよう。

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自己紹介
プロジェクトデザイナー。富山県在住。人と組織の問題に興味があります。小説の原稿の断片、日々感じる社会や経済に関する疑問、書評を徒然なるままに。

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