fukuidayo

人と組織と、fukui's blog

32歳にして会社を辞め、小説家になることを志し、食うために起業したある男のblogです。

これからの時代の学び方

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「光の道」孫正義のプレゼン力

孫正義さんと、佐々木俊尚さんの「光の道」対談を見た。本当に面白かった。
両者のプレゼンも素晴らしかったし、何より広いターゲットに対してわかりやすく論を展開されていた。


文字おこしは誰か優しい人にお願いするとして、孫さんの世界最高レベルのプレゼンで参考にしたい点を忘れないうちにまとめておきたいと思う。


1)一番関心のあるトピックで、視聴者を一気に引き込む。

「光の道」反対論者の根拠の一つである、離島に光回線を引くコストを最初の論点に持ってくることで、一気に視聴者を惹きつけた。また、コストの話は客観的に、誰でも評価できる分かりやすいトピック。トピック選択としても秀逸だった。

hikari_2


2)ファクト、数字をもとに話す

何故、メタル回線を全て光に置き換えた方が安くつくのか、数字をもとに大変わかり易く説明されていた。現在のメタル回線と光回線が同時並行で、整備されメンテナンスされているが故にコストが二重にかかっている点がよく理解出来た。

参考としたデータは、ソフトバンクが独自に調査したものではなく、NTTが公開している資料をもとに作成したものである点も、説得力を増す一因であり、孫さんの配慮が感じられる。

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外部環境の変化を読む力の磨き方

「経済や経営を取り巻く外部環境の変化を読む力を磨くためにはどういった本を読めばいいんですかね?」

そんな質問をある人から受けた。以前行った経営に関するセミナーで、「外部環境の変化を利用し、自社の強みを活かし弱みを補う戦略を立てることが重要」みたいなことをいってしまったからだと思う。

まぁ、実際に外部環境の変化を読み取ることは、経営においてこの上なく重要なことではある(参考:とっても簡単な事業企画のたて方)のだけれど、その力を磨くためにはどうしたらいいかというとなかなか難しい。

「新聞を読めばいいんじゃない?」「政治・経済関係のブログをRSSリーダーに数十ほど登録して毎日読めばいいと思うよ。」と答えることは簡単だけれど、本当はそれだけでは不十分なのだろう。読んだ上で、自分なりの考察が出来るようにならなければ。それに、どういったポイントに注目して読めばいいかもある程度把握しておいたほうが、変化を読み取りやすくなる。

そういうわけで、真面目に外部環境の変化を読む力の磨き方について考えてみた。おそらくもっとも重要なのは、

  1. 因果関係を把握する力
  2. 3つの大きな変化要因を抑える

の2点になるのではないだろうか。


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投資した株が紙くずになりました。

昨日のエントリでは、働きながら勉強をし、空いた時間を利用して投資や自分のビジネスを始め賢く生きる。みたいなことを書きました。ブログを書いているといろいろな意見を頂きますが、研究する姿勢とリスクコントロールが何より大事なんだろうな。と思います。

さて、投資といえば僕にも失敗経験がありまして、社会人2年目ぐらいの時にある経営者の方から、とある銘柄をオススメ頂いて、当時僕はお金を持っていなかったものですから父親に熱心にその株の話を語ったのです。

勧めたつもりはなかったのですが、当時、挫折した経験もなく、自信に満ち溢れていた僕の話を父親は、まぁ信じてみようかと思ったらしく、気付いたら100万円分ほど、僕が勧めた株を買っていたのです。

それからはまぁ、悲惨の一言で、100万円払って買った株はみるみる下がり、数年の間に紙くず同然になってしまったのです。(現在も父親保有の塩漬け株になっているのが泣けるところです。)

お金の恨みは恐ろしいもので、それは親子の仲といえど例外ではなく、僕は未だに3日に1回ぐらい父親からネチネチと「お前のススメで買った株、塩漬けやぞ。どうしてくれる。」という話を食事のたびに言われるわけです。これは一種の精神的拷問ですが、まぁ、それだけのことをしてしまったのだから、しょうがないとも言えます。

これが(今のところ)僕の強烈な失敗体験です。
今思えば、父親が僕のためにセーフティネットをしいてくれたのかもしれません。

※余談ですが、私の父はエンジニアですので、最新技術に目がないです。だから、最新技術を開発した会社の株を僕に積極的におすすめします。それらの株は高値過ぎて、ほぼ間違いなく損する株だと思うのですが、技術を愛した昭和の漢の熱弁を聞くのは大変気持ちがいいものではあります。(買いませんが。)


その失敗体験があった故に、次に投資をする時は、徹底的に研究してからにしよう。と心に誓ったわけです。しかし、ビジネス書にも変な本がたくさんありますが、投資の本もいってみれば変な本ばっかりです。僕は多くの投資に関する本を読んだのですが、その中でも参考になった本をいくつか紹介したいと思います。

まずは投資のワナにハマらないように、株式投資の意味のなさを学ぶことから始めるのが良いのではないかと思います。

変な本に騙されないために、橘玲さんのお金持ちになれる黄金の羽根の拾い方とバートン・マルキールのウォー ル街のランダム・ウォーカーを読んで、投資理論って、こんなにアホらしい。ってことをまずは頭に叩き込むのが良いと思います。

それぞれ2002年と1999年に出された本なので、相当古いものなのですが、頷ける部分が多々あります。ちなみに、橘玲さんの本の章の一部はこんな感じです。

  • 投資をしないのが最高の投資である
  • バブル崩壊で日本人は豊かになった
  • 日本人は大きなリスクをとってきた
  • 不動産を買ったら資産運用はそこで終り
  • 長期投資が成功するとは限らない
  • 資産運用の専門家は資産運用理論を無視している
  • 経済学者の予測は当たらない
  • 適正株価は誰にもわからない
  • チャートで未来は予測出来ない
  • 短期投資は最高のギャンブルである

非常に示唆に富んだ内容になっています。ただ、出版された時期が2002年なので、内容が多少古くなっている部分がありますので、そういった部分は自分なりに解釈する必要があります。

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「生き方、考え方を変えなきゃな。」と考えさせられた4つのグラフ

働き方や仕事に関していろいろ書いたり、調べたりしているのですが、自分でデータをつくったり、データを解釈して文章を書いたりすると、ただ読む以上に印象に残るものがあったりします。

そのうちいくつかは、「自分の生き方、働き方を変えなきゃな。」と考えさせられるものでした。僕は思いついたら実行するタイプなので、実際に生き方や働き方を変えるきっかけとなったグラフなんかもあったりします。

そんなに多くの人に参考になるような話でもないと思いますし、生き方や働き方を変えることが必ずしも良いこととも限らないのですが、自分自身の備忘録的に少しまとめてみたいと思います。

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※資料 法人企業統計調査(財務省) 平成19年度版


これは何度も利用している資料で、以前からブログを見て頂いている方には見飽きた図だと思うのですが、過去10年にわたり、企業は従業員に支払う給与を減らし続け、かわりに利益を増やし続けてきたという事実を示すグラフです。

この傾向はこれからも続き、企業は人件費を減らし、積極的に利益を産み出す方向にシフトしていくんだろうな。と思いました。

現在高い評価を得ている企業はすべて、資本集約型・知識集約型と言われる産業です。Googleしかり、Appleしかり…。日本で言うと、トヨタや任天堂、ディー・エヌ・エーなどがそれにあたるのでしょうか。少数の優れた人材を雇い、高付加価値の製品をつくる。そういう会社が政府や市場に、「素晴らしい」と評価される企業になっているのだと感じました。そして、そういった企業が僕たちの生活を豊かにしてくれているとも。

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何かをモノにするために必要なたったひとつのこと

日垣隆さんの「ラクをしないと成果は出ない」には、プロフェッショナルとして成果を出すための100の方法が述べられている。競争の厳しい世界で生き抜いてきた、一人のプロフェッショナルの実体験に基づいた経験論がまとまっており、ハッキリいって「個人のブランディングのために書きました」「会社のマーケティングのために書きました」という趣の薄っぺらい本に比べ、示唆に富む内容であり、読み応えがある。

その中でも僕がなるほどと思った一節が、

「何かをモノにしたければ、ひとつのことに1,000時間費やせ」

というもの。逆に言うと1,000時間費やせば、それなりにモノゴトが身につくということだ。

1,000時間というのはどれぐらいの時間かというと、毎日3時間その勉強に費やして1年間かかる時間だ。この考え方は非常に説得力があるし、僕たちに勇気を与えてくれる。

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何かに取り組もう、何か努力しようと思っても、続かないことが多い。はてブでブックマークされる定番記事に「英語の勉強法」というものがあるが、TOEIC3~400点台から900点台を獲得した人の勉強法、あるいはTOEFLでアメリカの有名大学の受験資格を得られるぐらいの点数を得た人の勉強法は突き詰めていうと、集中して勉強に1,000時間費やしましたよ。というものが多い。それぐらい、時間を費やすこと、集中することの価値は大きい。

この前提にたつと、例えば時々聞く「MBAに価値はあるや否や」という議論も全く無意味であることがわかる。価値があって当たり前なのだ。2年間勉強に集中すると言うことは、1日8~10時間勉強に費やすとして、2年間で5~6,000時間を勉強に費やすことになる。

語学で1000時間、異文化コミュニケーションで1000時間。経営学のベースとなる学習に1000時間。その他2~3つぐらい専攻に関して身につけることも可能になるだろう。

「不毛地帯」「沈まぬ太陽」「華麗なる一族」など多くのヒット作を世に生み出してきた、山崎豊子氏。彼女は1年にひとつしか作品を作らない、と決めているそうだ。半年間は取材に費やし、その取材は精緻を極める。やはり魂のこもった作品を創り上げるにはそれなりの時間が必要だということを知っているが故だろう。

大前研一さんなんかも、毎年ひとつテーマを決めて、集中して学ぶようにされているということを著書の中で述べておられた。
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親も学校も絶対ではないのだろう、きっと。

小学校や中学校で学んだことの多くは忘れてしまったけれど、誰の心にも忘れられない経験や言葉のひとつやふたつはあるのではないかと思います。

その心に刻み込まれた経験や言葉は自分の人生すら左右しうるとおもうのだけれど、これは「教育」や「学習」に起因するものなのか、生まれ持った性格的な「資質」に起因するものなのか、あるいはその両方なのか、自分にはなんとも判断がつかないものでもあります。

あるいは、その唯一の解決策は多様性という言葉に集約されるのかもしれず、親としては多様な環境に我が子を放り出すのがひとつの解決策となるのかもしれません。しかし、子はどのような環境にいても、そこに多様なものを見つけ敏感に感じ取るのではないかとも思うので、やっぱりよくわからないものでもあります。

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僕の人生を左右するような思い出の言葉は、幼稚園の年中組(2年目)の時に聞いた、保母さんの呟きです。僕が通っていた幼稚園には「お泊り保育」なるイベントがあって、1年に1回、幼稚園に1泊2日で泊まることになっていました。

僕は昔からこういうイベントが好きだったのですが、カバンの中にタオルが入ってないことに気付きました。荷物は自分とお祖母ちゃんで一緒に用意したのですが、その時僕は、「あー、お祖母ちゃんがタオル入れてくれなかった」と呟いてしまったわけです。

そのときたまたま僕の後ろを通りかかった保母さんが呟いた言葉が頭に残って離れない。

「あー、この子またお祖母ちゃんのせいにしとるわ。」

その時、僕はたまらない恥ずかしさを感じ、人生で何かおきたときに人のせいにするのはヤメよう。と強く心に誓ったような気がします。

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二つ目に記憶に残っているのは、小学校3年生の時のことです。その頃僕は習字を習っていたのですが(最後まで字はうまくならなかった。)、当時父親がまだ珍しかったパソコンを購入したことがあって、僕はそれが誇らしくて、習字の塾の友達に無邪気に自慢したのです。「俺の父さん、パソコンかったんだぜー。」ぐらいの感じだったと思います。父親の仕事のことも自慢したかもしれません。

それを聞きとがめたのが、習字の先生の助手の方で、何故かそのとき僕はその助手の人に真剣な顔で、「それはあなたが凄いんじゃなくて、あなたのお父さんが凄いの」と言われたのです。

このとき、僕は確かにそのとおりと感じ、これまた猛烈に「恥じた」記憶があります。もしかしたら、家庭環境の厳しい子がその塾にいたのかもしれません。僕は相手に配慮して話さなければならないということをを学び、今後、自分の力で成し遂げたこと以外のことで誇るのはやめることにしました。

実際には、自分の力だけで成し遂げることが出来ることなんて何もないといってもいいぐらいだから、何か人にとって誇らしげに聞こえるようなことを言うときは、慎重に、言葉を選んで話す必要があるということを学んだのかもしれません。

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専門家のように語る人たち

ちょっと前に下記のような内容をツイートした。すいません、たぶん何か面白くないことでもあったらしく、若干攻撃的なツイートになってしまってますので、何割か差し引いて聞いてやってください。

で、この後に本当の専門家が語らない理由をいくつか挙げた。最初に僕が挙げた理由は稚拙なものだったけれど、@mosa_siruさんや、@asktakaさんからもコメント頂き少し整理することができたので、下記にまとめてみた。

  1. 広く大衆に伝える時間的余裕がない
  2. 広く大衆に伝えるスキルがない
  3. 広く大衆に伝える必要性を感じていない

結果的に、専門家の言論空間やコミュニティーは閉じることになり、専門家は(一部を除いて)語らなくなるのだと思う。あるいは、(かつてそういう経験をした人を何人か知っているが)メディアに出て、本人の意と異なるように編集されたことに憤り、語らなくなったという人もいるかもしれない。

故に、実際にメディアでは専門家というよりも専門家のようなジャーナリストや芸能人(またはブロガー)の声が大きくなる。実際には専門家が保有する知識とそれを広める力は異なるので、ジャーナリストや芸能人の役割は非常に重要なのだが、たまに「おかしいな?」と思って調べてみると全然事実と異なる内容を自信たっぷりに話していてびっくりすることがある。

コンサルタントとかもこの傾向があるので注意した方がいいかもしれない。上海で事業を行っている人(A氏としよう)から聞いた話だが、20年ほど前に中国が市場として注目されはじめたころ、日本でも数本の指に入る経営コンサルタントが大手企業の経営者を連れて、中国視察ツアーに訪れたそうだ。A氏は現地のガイド兼翻訳のような立場でスタッフに加わったそうだが、そのコンサルタントが中国に詳しくもないのに、本で書かれている古い知識や誤った知識をもとにツアーメンバーにレクチャーするのが聞いていて本当に不快だったそうだ。知らず知らずの間にぼくもきっと同じようなことをしてしまっている。

じゃあ専門家が話せばよいか。現場を知っている人が話せばよいか。というとそれもまた問題がある。

専門家が話すと、権威を鵜呑みにして自分の頭で考える事をやめてしまう人が出てくることが問題だろう。現場の人が話すと、現場という言葉を水戸黄門の印籠のように使い、議論と思考をストップさせてしまうことが問題になるだろう。

さて、そんなこんなで、何を言いたかったのか、忘れてしまわないうちに言っておくと、

  • 読者(視聴者)は違和感を持ったら自分で調べて、確認するのが大事。
  • 意見を拾ったり広めたりする側の人は、誤った見解を述べていないか常に自戒が必要。
  • 専門家には語って欲しい。(時間もかかるし、スキルも必要だけれど、これからの時代語るだけのめりっとはあるはず)
ということになるだろうか。

なんかつまらない結論だけど、つまらないことほど大事だったりするんだよな。
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龍馬伝に学ぶ、大事を成すための7つの習慣

さて、僕はTwitterで優秀(と勝手に僕が判断した)学生のツイートを見るのが結構好きなんだけど、昨日立て続けに3件ぐらい同じような内容の発言を見かけたので、今日はそれについて書こうと思う。どんな発言かというと、

龍馬伝に出てくる、龍馬や弥太郎のように何か大きなことを成し遂げたい。
しかしまだ力がない。志が見つからない。


というものだ。これは学生時代と言うことを考えるともっともな悩みで、こういった閉塞感が時代を動かす力となるのだろう。これから彼らがどういう人生を歩むのか、とても楽しみだ。


今の閉塞した環境を打破するための象徴としてNHKは龍馬伝の制作に取り組んだだろうから、脚本・演出には時代を十分に反映した内容を目指していることは間違いない。脚本家の福田靖さんは次のように語っている。

とはいえ、誰もが知っている『坂本龍馬』を大河ドラマで描くのですから、絶対に面白いものを作らなければなりません。しかし、視聴者のイメージをそのままなぞったような龍馬を見せても仕方がない。『竜馬がゆく』が発表されてからすでに46年が経っています。昭和から平成に時代は変わり、今、僕たちは21世紀の世界に生きています。その後の研究で当時は知られていなかった龍馬像も明らかになっています。今、描くべき龍馬は、46年前のものとは違うかもしれません。

龍馬伝は現代の視聴者に訴えかけるメッセージをふんだんに持っているはずだ。これまで(第8回)の放送を振り返りながら、脚本家が込めたメッセージを僕なりに(強引に)7つにまとめてみた。


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「はたらく」ことは、知識をお金にかえること

■「はたらく」の本質ってなんだろう

はたらくことについて少し突っ込んで考えてみた。
はたらくことに関して、次のような理解をしている人も多いのではないだろうか。

in-out

実際のところ、あまり難しく考えても特にメリットもなさそうだし、僕も長い間ずっと上記のように理解をしていていた。つまり、労働というInputをして、、お金というOutputを得るという活動だ。(労働の対価を名誉や社会貢献、やりがいといったお金以外に求める人もいるだろうから、付加価値という表現に変えても良い。)

ただ、最近自分の仕事を振り返ってみると、このような理解をしているままだと、自分のキャリアアップの方向性や取るべき戦略を誤ってしまう。と感じることが多くなった。実際のところ、現代社会は上記の図のようには動いていない。

今の社会の「はたらく」をより正確に表すと次のようになるんじゃないだろうか。

in-out_2

まず、知識があって、それを労働で加工して、お金に変えている。これがはたらくってことなんじゃないだろうか。

たとえば、小説家の場合、物語の流れや着想といった知識(コンテンツ)があって、それを文章にする、製本するという労働があって、最後にそれが売れることによって対価を得る。こういう流れなんじゃないだろうか。

製本やレイアウトなどは昔は人力でやっていたけれど、今は多くの部分をITや機械が代替してくれるようになった。文章にするところも、実は必ずしも自分がやる必要はなくて、面白いストーリーを思いついたら、それを書くことに長けたライターに文章にしてもらうことも出来る。

労働というものが、どんどんITや機械など自分じゃない誰かに代替できるようになってきたので、お金(付加価値)の源泉(Input)という意味で、知識の重要性が飛躍的に高まっているのが現在の状況じゃないだろうか。

知識-労働-お金の関係をもう少し詳しく事例で示すと、次のようになる。
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間違った思考からは、間違った結論が導かれる。- アフリカが発展しない理由

クリティカル・シンキングの良い訓練になるエントリを見つけたので、今さらではあるが取り上げてみたい。

僕自身Twitterで頂いた指摘によって、深く考える事の重要性を改めて感じたので、参考になればと思う。若干自分自身の考えの浅さを広めることにもつながるので、恥ずかしくはあるのだけれど。

該当エントリが下記

Chikirinの日記: アフリカが発展しない理由

主たる主張は下記の通りだ。
  1. 国際援助の半分~80%は途中で搾取され、貧困層に届かない≒援助の効率が非常に悪い
  2. 圧倒的な貧困しか知らない無教育な人たちに、社会秩序、投資の概念や効果、道徳や約束の概念、家族の助け合い、などは期待(共有)できない。
  3. 被害者意識に基づく国際援助詐欺と、特権意識に基づく自国民からの搾取にいそしむ指導者達は、アフリカの貧困の主要原因である。
よって、このままではアフリカは発展しない(経済的発展及び、国を牽引するリーダーが登場しない)ので、アフリカを発展させるためには植民地化して、次の100年間の国家運営を先進民主国に委ねよ。
というものだ。1~3という観察事実に基づいて、植民地化せよ。という結論を帰納的に導いている。こういった一見論理的な構成の文章が一番たちが悪いと思うのだ。

しかし、僕はブログを炎上させて認知度を高める炎上マーケティングか、本当にネタが尽きたのかのどちらかだと思ったので、倫理観にかける。と呟いただけで、深く考えることをストップしていた。

そうしていたところ、cloudgrabberさんから的確なご指摘を頂いたのだ。



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自己紹介
プロジェクトデザイナー。富山県在住。人と組織の問題に興味があります。小説の原稿の断片、日々感じる社会や経済に関する疑問、書評を徒然なるままに。

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