働き方や仕事に関していろいろ書いたり、調べたりしているのですが、自分でデータをつくったり、データを解釈して文章を書いたりすると、ただ読む以上に印象に残るものがあったりします。

そのうちいくつかは、「自分の生き方、働き方を変えなきゃな。」と考えさせられるものでした。僕は思いついたら実行するタイプなので、実際に生き方や働き方を変えるきっかけとなったグラフなんかもあったりします。

そんなに多くの人に参考になるような話でもないと思いますし、生き方や働き方を変えることが必ずしも良いこととも限らないのですが、自分自身の備忘録的に少しまとめてみたいと思います。

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※資料 法人企業統計調査(財務省) 平成19年度版


これは何度も利用している資料で、以前からブログを見て頂いている方には見飽きた図だと思うのですが、過去10年にわたり、企業は従業員に支払う給与を減らし続け、かわりに利益を増やし続けてきたという事実を示すグラフです。

この傾向はこれからも続き、企業は人件費を減らし、積極的に利益を産み出す方向にシフトしていくんだろうな。と思いました。

現在高い評価を得ている企業はすべて、資本集約型・知識集約型と言われる産業です。Googleしかり、Appleしかり…。日本で言うと、トヨタや任天堂、ディー・エヌ・エーなどがそれにあたるのでしょうか。少数の優れた人材を雇い、高付加価値の製品をつくる。そういう会社が政府や市場に、「素晴らしい」と評価される企業になっているのだと感じました。そして、そういった企業が僕たちの生活を豊かにしてくれているとも。

従業員一人当たり付加価値の推移

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資料:財務省「法人企業統計」から三菱UFJ証券が作成(縦軸の単位は百万円)


実際に、政府も日本の成長力を確保するため、グローバル化の促進を進めようとしています。1990-1991年を境に、海外展開をしている企業は大きく付加価値を伸ばし、出来ていない企業は衰退する結果になりました。

トヨタやホンダ、ソニー、キヤノンや日本電産といった企業は新たな市場を海外に見出し、雇用と生産を時間をかけてシフトしてきました。これらの日本を代表するグローバル企業に入社することが出来ればいいのですが、僕も含め普通の人はなかなかこのような企業に入社することはできません。大体は、生産性の低い、ドメスティックな会社で毎日を精一杯に生きる人が大半なわけです。

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※資料 労働力調査(総務省) 平成21年度版


実際問題として、会計や財務の知識のある人にとっては、企業の支出に占める人件費の割合が非常に高いことを知っているわけです。だから、いろいろ批判を受けようとも赤字企業を再建したり再生したりするときにはまずは人件費の削減から入るわけです。そして、高収益企業は少数精鋭を貫くわけです。普通の人は入りたくてもなかなか入れなかったりします。

これはリーマンショックが起こるまえの過去10年間の雇用状況に関する資料ですが、正規雇用者の数は減り続け、非正規雇用者の数は増え続けているわけです。全体として雇用者の数はプラスですが、支払われる人件費は減り、企業利益は増えているわけです。

僕はこれらの資料を見たり、つくったりしていく中で、これから日本人は労働で収入を得る発想から、投資で収入を得る発想に変わらなければならないんだな。と漠然と考えました。

GDP


最後に紹介するのが、新興国の成長に関するグラフです。日本はここ20年ほど全体で見た場合、ほとんど経済成長をしていませんが、新興国はそうしている間にものすごい勢いで成長しているわけです。そして、10数年後には先進国の経済規模より新興国の経済規模が大きい時代がやってくるわけです。



この時代に、どう生きるべきか


これらのデータを作っていく中で感じたことは、賢く生きなければならない。ということでした。とはいってもこれからも成長が予想され、少数精鋭化が進んで行くグローバル企業に入社するのはなかなか難しいことでもあります。語学にだってそんなに自信がありません。

やらなければならないのは、僕でも少し考え、努力すれば生き抜くことが出来る道。(一家の大黒柱であり、長男でもある僕は、将来にわたって家族を養っていく義務があるのです。)

そこで僕が考えたのは下記の5点です。

  1. 雇用形態にこだわらず働ける機会を活かして働く。
  2. ただし、(勉強や自分のビジネスをする)時間を十分確保できる働き方をする。
  3. 生活コストを十分下げる。
  4. これから伸びる企業に投資し、資産収入を得る生き方を早期に身につける。
  5. 副収入を得られる自分のビジネスをはじめる。

以上です。黙っていても雇用は不安定になり、成長企業ほど利益の創出に力をいれ、株主に還元するようになるわけですから、その外部環境の変化に合わせた生き方をするのが妥当だろうと思ったわけです。

外部環境を変えるのはなかなか難しいですが、内部環境(つまり自分自身)を変えるのは、自分次第でできることなのですから。そして、生み出したお金で、家族を養ったり雇用したり、投資したり寄付したりしようと思ったわけです。

雇用形態はこれから崩壊の方向に向かうと思います。実際のところ、正社員の権利がしっかり守られている企業なんて、一部のエクセレント企業だけで、それ以外は労使関係なんてあって無いようみたいなものです。地方の中小企業なんて、ちょっとした変化でいつ潰れてもおかしくありません。働ける機会は積極的に活かすべきでしょう。

しかし、朝も昼もないぐらいに働いては、なかなか将来に向けて自分自身への投資はできません。(20代の頃は仕事と勉強がイコールでつながっているような気がしましたが、30代になってからは、仕事をしていてもルーチンに感じることが多くなりました。)そこで、学ぶためのまとまった時間を確保して、投資やビジネスの勉強をするわけです。(商売ギライ、勉強ギライな人はなかなか厳しいかもしれませんが、将来の収入を得るための仕事の一環だと思えば、やれなくもないと思います。)

投資もなんとなく始めると痛い目を見るだけですから、しっかり勉強してから始めるわけです。特に、これから伸びる新興市場に対して、自分自身が直接関与出来ることは限られていますが、新興市場での売上比率の高い産業や企業に投資することで間接的に支援出来ることもあるのではないか。(そして、儲けることも出来るのではないか。)と考えたわけです。トヨタや任天堂に入社することは難しくても、投資するだけだったら、お金があれば誰でも出来ます。

同時に、副収入を得られるビジネスを始め、収入源を複数にしていくわけです。
時間をかけて、労働による収入、投資による収入、自分自身のビジネスによる収入と、収入の3本柱を確立するわけです。

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さて、以上のようなことを構想したのが、1年半ほど前のこと。

それから自分なりに勉強をはじめ、取り組み始めたのは、ここ1年ぐらい。成果はまだまだしっかりとした形であらわれていませんが、その間に気付いたことや失敗したことを次回以降、機会があればちょっとまとめていこうと思います。