日本はもうダメだから、海外に行け。というのはよく聞く話だけど、まぁ、そういう主張もナンセンスだし、大体僕自身が留学も海外勤務の経験もないものだから説得力がないのです。
とはいえ、最近仕事で資料をまとめていて、地方で働くドメ男はドメ男なりに、いろいろ思うところもあるので、ひとつ作成したグラフを紹介したいと思います。
中国が10数年後にはアメリカを抜いて世界第一位の経済大国になるというのはよく聞く話ですが、世界を日米欧などの先進国と、アジアやアフリカなどの新興市場に分けてGDPのシェアを比較してみた場合、2024年には新興国のシェアが先進国のシェアを上回ることが見て取れます。(2015~2024年のシェアは、IMFが予測している2009-2014の期間の平均成長率で市場が伸びると想定し、作成しました。)
市場の伸びの大半を稼ぎ出すのが、中国及びインドになると思うのですが、これらの国が世界経済を牽引し、その市場の伸びに対応出来た先進各国の企業が、そのおこぼれを預かるような状況になるのでしょう。
これからは海外市場を見据えて行動した企業が甘い果実を得、それらの企業群にサービスを提供する企業が残りの果実を得、どちらも出来ない企業はゆっくりと息の根を止められていく、という未来がなんとなく見えてくるようです。
この資料は、経済産業省の「日本の産業を巡る現状と課題」から抜粋したものですが、対象となる企業群が不明確で、かなり意図的な比較となっているので、あまり良いグラフではないと思います。
ただ、ひとついえそうなことは90年にバブルが崩壊したときを境に中小企業の一人当たり付加価値は下落を続け、グローバル企業に分類される企業群は不況にも耐え成長を続けたと言うことです。
内需主導型の企業は生産性を落とし続け、グローバルに展開出来た企業は生産性を上げ続けている。もちろんこれは、人員を減らし合理化を進めたという側面もあるかもしれないし、負担を下請け孫請けに負わせたという側面もあるかもしれません。
既に海外市場を視野に入れ動いている企業はいいのですが、そうでない企業はじり貧になっていくと思われるので、成長を志向するのであれば、どこかで事業構造を変える必要があるように思います。
こういった変化に大企業は既に対応しつつあると思いますので、むしろ中小企業やベンチャー企業が意識して海外との接点を模索していかなければならないような気がします。
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もっとも、企業の海外展開はリスキーというのもまた事実だと思います。リスクを取れ、ということは簡単なのだけれど、なかなかそうもいかないのが現実ですので、せめて出来ることとしては積極的に海外の人材を社内に受け入れたり、海外の同業他社との技術交流会・人材交換会などを行うことから始めるというのがいいのではないかな。とぼんやりと思っていたりします。
海外に脱出するという考えには賛否両論あると思うのですが、海外と取引することに異論がある方は少ないと思いますので、まぁ、わが社には関係ないと思わずちょっと考えてみるのもいいのではないかなと思います。
いまさらの話といえば、いまさらなんですけどね。
とはいえ、最近仕事で資料をまとめていて、地方で働くドメ男はドメ男なりに、いろいろ思うところもあるので、ひとつ作成したグラフを紹介したいと思います。
新興国のGDPシェア推移
資料:IMF Gross domestic product, current prices U.S. dollarsより作成
2015-2024の期間はIMFによる2009-2014の平均成長率予測に基づき試算
2015-2024の期間はIMFによる2009-2014の平均成長率予測に基づき試算
中国が10数年後にはアメリカを抜いて世界第一位の経済大国になるというのはよく聞く話ですが、世界を日米欧などの先進国と、アジアやアフリカなどの新興市場に分けてGDPのシェアを比較してみた場合、2024年には新興国のシェアが先進国のシェアを上回ることが見て取れます。(2015~2024年のシェアは、IMFが予測している2009-2014の期間の平均成長率で市場が伸びると想定し、作成しました。)
市場の伸びの大半を稼ぎ出すのが、中国及びインドになると思うのですが、これらの国が世界経済を牽引し、その市場の伸びに対応出来た先進各国の企業が、そのおこぼれを預かるような状況になるのでしょう。
これからは海外市場を見据えて行動した企業が甘い果実を得、それらの企業群にサービスを提供する企業が残りの果実を得、どちらも出来ない企業はゆっくりと息の根を止められていく、という未来がなんとなく見えてくるようです。
グローバル企業とドメスティック企業の1人あたり付加価値
資料:財務省「法人企業統計」から三菱UFJ証券が作成(縦軸の単位は百万円)
この資料は、経済産業省の「日本の産業を巡る現状と課題」から抜粋したものですが、対象となる企業群が不明確で、かなり意図的な比較となっているので、あまり良いグラフではないと思います。
ただ、ひとついえそうなことは90年にバブルが崩壊したときを境に中小企業の一人当たり付加価値は下落を続け、グローバル企業に分類される企業群は不況にも耐え成長を続けたと言うことです。
内需主導型の企業は生産性を落とし続け、グローバルに展開出来た企業は生産性を上げ続けている。もちろんこれは、人員を減らし合理化を進めたという側面もあるかもしれないし、負担を下請け孫請けに負わせたという側面もあるかもしれません。
既に海外市場を視野に入れ動いている企業はいいのですが、そうでない企業はじり貧になっていくと思われるので、成長を志向するのであれば、どこかで事業構造を変える必要があるように思います。
こういった変化に大企業は既に対応しつつあると思いますので、むしろ中小企業やベンチャー企業が意識して海外との接点を模索していかなければならないような気がします。
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もっとも、企業の海外展開はリスキーというのもまた事実だと思います。リスクを取れ、ということは簡単なのだけれど、なかなかそうもいかないのが現実ですので、せめて出来ることとしては積極的に海外の人材を社内に受け入れたり、海外の同業他社との技術交流会・人材交換会などを行うことから始めるというのがいいのではないかな。とぼんやりと思っていたりします。
海外に脱出するという考えには賛否両論あると思うのですが、海外と取引することに異論がある方は少ないと思いますので、まぁ、わが社には関係ないと思わずちょっと考えてみるのもいいのではないかなと思います。
いまさらの話といえば、いまさらなんですけどね。
Comment
大学生の時に海外移住カッケーという幼稚な考えはありましたが、社会人になってみて周りを見渡してみると、海外に目を向けるよりも国内を変えて行こうという思考になりました。
まぁ、容易に脱出できないという金銭的な問題もあります。
ただ、何を持って国内をどう変えればいいのかという事はまだまだ漠然とはしているんですけどね。
あと、取引という面では海外は視野に入れた方がいいという事は頭の片隅にいれておきます。
今の自分にはまだ関与出来そうもない部分なので。
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