関連エントリはこちら
資本金1円で起業して、就職氷河期を乗り切る方法 -その1
資本金1円で起業して、就職氷河期を乗り切る方法 -その2
資本金1円で起業して、就職氷河期を乗り切る方法 -その3
資本金1円で起業して、就職氷河期を乗り切る方法 -その4
資本金1円で起業して、就職氷河期を乗り切る方法 -その5
これまで3回に渡って資本金1円で起業して、就職氷河期を乗り切る方法を書いてきました。
時代がそうさせるんだろうけど、就職やめて起業もありだよね!って主張は有名ブロガーの人もし始めたみたいですね。
就職氷河期 サイコー! : Chikirinの日記
就職氷河期は新しい日本の始まり : Rails で行こう!
こういう主張は悪くはないと思うんだけど、大事なことは、
普通の学生が勇気を出してほんの一歩踏み出せば、起業(就職)ができる道筋を示すことだと思う。
そうじゃないとともすれば、単に学生の不安をあおってしまうだけになりかねない。
だから僕の連載では、出来る限り具体的に起業して1年間食っていくための方法を提示していきたいと思う。
上記は、現役就活生で僕のツイ友のkovayan君の意見だけど、語学に少しの自信があれば、上記のような働き方の可能性もあるわけだ。もちろんビザの問題などはあるにせよ、タイの旬な情報を届けるサイトをつくり、何らかの特徴あるスタディツアーなどを企画すれば、5万と言わず、もっと多くの収入を得ることだって夢じゃないだろう。
20年前に海外に留学する人は異端児だったけど、そういう異端児が今の日本を牽引していたりする。異端児であること、ユニークであることは弱みではなく強みになる時代がやってきたのだ。
就職(企業or公務員)か進学か。という狭い範囲でキャリアを考えず、起業もある。国内だけじゃなく、いきなり世界もある。そんな豊かな発想でキャリアを捉えることが出来る人が一人でも増えればいいと思うし、就職活動に必要以上に苦しむこともなくなるんじゃないかな。と思う。(そういう心の余裕が就職活動にもプラスに働くと思うし。)
さて、そんなわけで話を一円起業の方法に戻します。
どのような手続きをすれば、起業できるのでしょうか。
■会社設立はどうやってする?
会社を設立するためには、
定款を書き、法務局に届け出(登記)する
ことが必要です。
定款の雛形はネット上にたくさん置いてあるので、コピペして必要な箇所を修正すれば出来上がりです。
資本金1円、取締役一人(つまり自分だけ)であれば、下記のサイトを参考にWordの空欄を埋めていけば、定款が出来上がります。
自分でできる!株式会社設立マニュアル
このマニュアルは大変よく出来ていると思うのだけれど、3点だけ注意があります。
これからも様々な場面で行政書士や税理士、弁護士などの専門家の助けが必要になる局面がありますが、自分で勉強してやってしまえばお金がかからないケースも多いです。潤沢な予算があり、一刻の時間が惜しい起業家であればともかく、時間はあるがお金がない学生起業家であれば、自分で勉強しながらやってみることをおススメします。世の中にはお金が必要なサービスが多いですが、少し工夫すればお金が必要ないことが本当に多いのです。このお金を使わずにいろいろやる、という感覚を最初に身につけてしまいましょう。事業が軌道に乗れば、時間をお金で買えばいいのです。
■資本金1円で起業して、活躍している会社
ちなみに、資本金1円の会社って本当にあるの?って疑問に思う方もいらっしゃることと思います。資本金1円で起業して成功している例として真っ先に思い浮かぶのは、酒井一樹さんがやっている、株式会社エイリストです。
彼自身は、学生時代から様々なサイトを立ち上げ、ビジネスをされていたので、(いったん会社には勤められたものの)起業というのは自然なキャリア選択だったのだろうと思います。
起業当初は確かに資本金1円だったと思うのですが、現在は会社プロフィールを見ても書かれていません。従業員も(インターン生を含めてだが)10人となっているし、増資し、事業を急拡大されたのかもしれません。いずれにせよ、僅か半年で随分多くの事業に取り組まれているものだな。と感心します。
事業の形態としては、この連載の2回目で案として提示したブログで起業に似ていますが、最初からブログを用いた集客セミナーを開催したり、独自のサービスサイトを立ち上げたり、他者のウェブサイトのマーケティングをコンサルティングしたり、複数の収入源を確立されていました。大変なバイタリティだと思います。
■起業は何故、素晴らしい?
実際、起業は大変だ。大変だけれど、素晴らしい。
何故、素晴らしいか。
それは、経営者しか見ることのできない世界を見ることができるからです。 自らお金を出し、リスクをとるが故に、最終的な意思決定を自分で行うことができます。自分でお金を出しているが故に、判断を誤ってしまうことも多いと思います。変に保守的になったり、無謀なチャレンジャーになったり、まともな意思決定ができなくなるときがあると思います。しかし、そういった体験全てが人生の血となり肉となると思うのです。 経営者しか見ることのできない世界をいち早く見ることができ、経営者の言葉で他の経営者と語ることができる。これはこの上ない喜びだと思うのです。
もちろん、他にも様々なメリットがあります。例えば代表取締役という肩書きは、オフィシャルにもプライベートにも何かと使えます。アポだって取りやすくなる。他にもリスクと能力に見合ったリターンが得られることや、時間とお金に関する感性が磨かれることや、一緒に働く人を選ぶことができる権利とか、学ぶこと全てが実践に活かせることとか。多くのメリットがあります。
しかし、結局のところ、それらは枝葉末節にすぎず、経営者しか見ることのできない世界を見ることができ、経営者としての力を(いち早く)磨くことができる。これが起業することの最大のメリットだと、僕は思います。
----
この連載も次回で一応の区切りとしようと思います。
どうやって最初の20万を稼ぐの?とか、サラリーマン体験をせず、他社のノウハウを盗むにはどうしたらいいの?とか、細かい部分のノウハウなんかを紹介できればと思っています。
乞う、ご期待!
貧乏はお金持ち──「雇われない生き方」で格差社会を逆転する
著者:橘 玲
販売元:講談社
発売日:2009-06-04
おすすめ度:
クチコミを見る
※上記は小さな法人をつくって豊かに生きるための方針を指南した、橘玲さんのベストセラー。現在の経済環境、労働環境とはいったいいかなるものなのか。小さな規模で起業することが、いかに税制上のメリットと自由な時間に繋がるのかをわかりやすく解説した本です。よろしければ、ご一読ください。
会社を設立するためには、
定款を書き、法務局に届け出(登記)する
ことが必要です。
定款の雛形はネット上にたくさん置いてあるので、コピペして必要な箇所を修正すれば出来上がりです。
資本金1円、取締役一人(つまり自分だけ)であれば、下記のサイトを参考にWordの空欄を埋めていけば、定款が出来上がります。
自分でできる!株式会社設立マニュアル
このマニュアルは大変よく出来ていると思うのだけれど、3点だけ注意があります。
- 会社設立には、定款の認証手数料(5万円)と、登録免許税(15万円)が必要になること
- 他に、収入印紙代(4万円)も必要になるが、これは電子認証すれば必要ないこと
- 電子認証を5000~2万程度でやってくれる行政書士もいるが、まずは自分でやってみること
これからも様々な場面で行政書士や税理士、弁護士などの専門家の助けが必要になる局面がありますが、自分で勉強してやってしまえばお金がかからないケースも多いです。潤沢な予算があり、一刻の時間が惜しい起業家であればともかく、時間はあるがお金がない学生起業家であれば、自分で勉強しながらやってみることをおススメします。世の中にはお金が必要なサービスが多いですが、少し工夫すればお金が必要ないことが本当に多いのです。このお金を使わずにいろいろやる、という感覚を最初に身につけてしまいましょう。事業が軌道に乗れば、時間をお金で買えばいいのです。
■資本金1円で起業して、活躍している会社
ちなみに、資本金1円の会社って本当にあるの?って疑問に思う方もいらっしゃることと思います。資本金1円で起業して成功している例として真っ先に思い浮かぶのは、酒井一樹さんがやっている、株式会社エイリストです。
彼自身は、学生時代から様々なサイトを立ち上げ、ビジネスをされていたので、(いったん会社には勤められたものの)起業というのは自然なキャリア選択だったのだろうと思います。
起業当初は確かに資本金1円だったと思うのですが、現在は会社プロフィールを見ても書かれていません。従業員も(インターン生を含めてだが)10人となっているし、増資し、事業を急拡大されたのかもしれません。いずれにせよ、僅か半年で随分多くの事業に取り組まれているものだな。と感心します。
事業の形態としては、この連載の2回目で案として提示したブログで起業に似ていますが、最初からブログを用いた集客セミナーを開催したり、独自のサービスサイトを立ち上げたり、他者のウェブサイトのマーケティングをコンサルティングしたり、複数の収入源を確立されていました。大変なバイタリティだと思います。
■起業は何故、素晴らしい?
実際、起業は大変だ。大変だけれど、素晴らしい。
何故、素晴らしいか。
それは、経営者しか見ることのできない世界を見ることができるからです。 自らお金を出し、リスクをとるが故に、最終的な意思決定を自分で行うことができます。自分でお金を出しているが故に、判断を誤ってしまうことも多いと思います。変に保守的になったり、無謀なチャレンジャーになったり、まともな意思決定ができなくなるときがあると思います。しかし、そういった体験全てが人生の血となり肉となると思うのです。 経営者しか見ることのできない世界をいち早く見ることができ、経営者の言葉で他の経営者と語ることができる。これはこの上ない喜びだと思うのです。
もちろん、他にも様々なメリットがあります。例えば代表取締役という肩書きは、オフィシャルにもプライベートにも何かと使えます。アポだって取りやすくなる。他にもリスクと能力に見合ったリターンが得られることや、時間とお金に関する感性が磨かれることや、一緒に働く人を選ぶことができる権利とか、学ぶこと全てが実践に活かせることとか。多くのメリットがあります。
しかし、結局のところ、それらは枝葉末節にすぎず、経営者しか見ることのできない世界を見ることができ、経営者としての力を(いち早く)磨くことができる。これが起業することの最大のメリットだと、僕は思います。
----
この連載も次回で一応の区切りとしようと思います。
どうやって最初の20万を稼ぐの?とか、サラリーマン体験をせず、他社のノウハウを盗むにはどうしたらいいの?とか、細かい部分のノウハウなんかを紹介できればと思っています。
乞う、ご期待!
貧乏はお金持ち──「雇われない生き方」で格差社会を逆転する
著者:橘 玲
販売元:講談社
発売日:2009-06-04
おすすめ度:
クチコミを見る
※上記は小さな法人をつくって豊かに生きるための方針を指南した、橘玲さんのベストセラー。現在の経済環境、労働環境とはいったいいかなるものなのか。小さな規模で起業することが、いかに税制上のメリットと自由な時間に繋がるのかをわかりやすく解説した本です。よろしければ、ご一読ください。