昨日、興味深いエントリを読んだ。
市場価値の高い人材を輩出する企業とは
もともとスローガン株式会社が配信しているメールマガジンの編集後記を抜粋した記事のようだ。事業を創造することができる事業家型人材はどのような環境(企業)で生まれるのか、を論じている。
内容に関しては大筋同意だが、出来上がっていない組織であるかどうかは人材輩出企業であることと関係がない。この条件をそのまま当てはめると、成長領域で勝負しているベンチャーが全て当てはまることになってしまう。これはミスリーディングに繋がりかねない。
成長領域で勝負しているベンチャーを挙げると、2000年前後であればインターネットカンパニーが全てあてはまるし、2004年前後だったら、モバイルカンパニーや、不動産金融の企業がそれに当てはまったろう。
それらの会社はどうなったか。多くの会社は現在では事業規模の縮小や倒産を余儀なくされてしまったのではないだろうか。
もちろんそこに入って力をつけ、事業創造に携わるようになった人も多数いる。しかし、その影で後悔している人も一部にはいるはずだ。
故に僕であれば、人材輩出企業の条件をあえて二つに絞るのであれば、次の2点を挙げたい。
これは、新しい取り組みに対する挑戦を促進する。その挑戦の経験が、後日自分自身で挑戦する段階になったときに役に立つ。急成長した当時の経験と現在を比較して、どのような違いがあるかよくわかる。
ひとつ補足をしておくと、事業の成長に伴い利用できる資金が徐々に増える。という点も重要だ。何故なら、急に大金を手にすると、往々にして人はお金の使い道を誤るからだ。上場して資金を手に入れたベンチャーが内部崩壊してしまう現象に似ていると言えるかもしれない。(宝くじで大金を手に入れた人が、身を滅ぼしてしまうプロセスとも似ている。)
成長領域に身をおくことの重要性は、過去エントリ( 就職せずに起業して、成功するために必要なこと その3 )でもいくつかの視点から述べているので、興味のある方は是非ご覧頂きたい。
さて、もうひとつの主張が世界トップクラスの人材がそろっていることだ。これは少々乱暴な条件かもしれない。トップクラスの定義がはっきりしないからだ。また、優秀な人がいれば何でも出来る。という逃げの論理にも聞こえる。
しかし、当たり前の話だが、無能な人材ばかりで成長を続けられるはずがない。また、お互い刺激しあい、新たな視点や能力を開発するきっかけも得られない。全ての能力で自分を上回る人ばかりの会社に行く必要はない。そんなのは単なる憧れだ。憧れで企業選びをするとおそらく失敗する。
多様な能力を持った人材が集い、力を発揮する環境、特定の分野に関して世界のトップクラスと言える人材が集う環境、そういう環境を選ぶのが良いだろう。冒頭の記事で紹介された、リクルートやアクセンチュアといった(かつての)人材輩出企業は、そういった異能の人材を集める力に長けていた。
また、トップクラスの人材がいなければならないのは、事業には必ずライフサイクルがあり衰退を迎える時期があるからだ。永遠に成長する事業はない。現在では5~10年程度で、成長領域が移り変わる。事業が衰退期に入る前に、新たな事業を生み出す力を持つ人材が集っているかどうかが大事になってくる。
これは、採用にどれぐらい力を入れているか、驚くほど優れた内定者が揃っているかどうか。それぞれの道でトップクラスの業績を残してきた先輩社員達で会社が構成されているかどうか。といった視点で見極めることができる。(言うまでもないことだが、採用に力を入れることとお金を使う。ということは同義ではない。)
リクルートが長年に渡り人材輩出企業でいられたのは、変化を続けてきたからと言える。そうでない会社は長期間に渡って人材輩出企業となることは難しく、リクルートよりも遥かに早く、安定した大企業へと変わってしまう可能性が高い。
市場価値の高い人材を輩出する企業とは
もともとスローガン株式会社が配信しているメールマガジンの編集後記を抜粋した記事のようだ。事業を創造することができる事業家型人材はどのような環境(企業)で生まれるのか、を論じている。
人材輩出企業の条件は何でしょうか?答えは明確です。
1つは、できあがっていない組織であること
2つは、成長産業で勝負する成長企業であること
この2つが大きな要素です。
賢い人はもうお気づきかと思いますが、上記2つの要因が重要であるとすると、人材輩出企業は、時代とともに変遷するという事実があります。
内容に関しては大筋同意だが、出来上がっていない組織であるかどうかは人材輩出企業であることと関係がない。この条件をそのまま当てはめると、成長領域で勝負しているベンチャーが全て当てはまることになってしまう。これはミスリーディングに繋がりかねない。
成長領域で勝負しているベンチャーを挙げると、2000年前後であればインターネットカンパニーが全てあてはまるし、2004年前後だったら、モバイルカンパニーや、不動産金融の企業がそれに当てはまったろう。
それらの会社はどうなったか。多くの会社は現在では事業規模の縮小や倒産を余儀なくされてしまったのではないだろうか。
もちろんそこに入って力をつけ、事業創造に携わるようになった人も多数いる。しかし、その影で後悔している人も一部にはいるはずだ。
故に僕であれば、人材輩出企業の条件をあえて二つに絞るのであれば、次の2点を挙げたい。
- 1つは、成長領域のど真ん中にいること
- 2つは、世界トップクラスの人材がそろっていること
これは、新しい取り組みに対する挑戦を促進する。その挑戦の経験が、後日自分自身で挑戦する段階になったときに役に立つ。急成長した当時の経験と現在を比較して、どのような違いがあるかよくわかる。
ひとつ補足をしておくと、事業の成長に伴い利用できる資金が徐々に増える。という点も重要だ。何故なら、急に大金を手にすると、往々にして人はお金の使い道を誤るからだ。上場して資金を手に入れたベンチャーが内部崩壊してしまう現象に似ていると言えるかもしれない。(宝くじで大金を手に入れた人が、身を滅ぼしてしまうプロセスとも似ている。)
成長領域に身をおくことの重要性は、過去エントリ( 就職せずに起業して、成功するために必要なこと その3 )でもいくつかの視点から述べているので、興味のある方は是非ご覧頂きたい。
さて、もうひとつの主張が世界トップクラスの人材がそろっていることだ。これは少々乱暴な条件かもしれない。トップクラスの定義がはっきりしないからだ。また、優秀な人がいれば何でも出来る。という逃げの論理にも聞こえる。
しかし、当たり前の話だが、無能な人材ばかりで成長を続けられるはずがない。また、お互い刺激しあい、新たな視点や能力を開発するきっかけも得られない。全ての能力で自分を上回る人ばかりの会社に行く必要はない。そんなのは単なる憧れだ。憧れで企業選びをするとおそらく失敗する。
多様な能力を持った人材が集い、力を発揮する環境、特定の分野に関して世界のトップクラスと言える人材が集う環境、そういう環境を選ぶのが良いだろう。冒頭の記事で紹介された、リクルートやアクセンチュアといった(かつての)人材輩出企業は、そういった異能の人材を集める力に長けていた。
また、トップクラスの人材がいなければならないのは、事業には必ずライフサイクルがあり衰退を迎える時期があるからだ。永遠に成長する事業はない。現在では5~10年程度で、成長領域が移り変わる。事業が衰退期に入る前に、新たな事業を生み出す力を持つ人材が集っているかどうかが大事になってくる。
これは、採用にどれぐらい力を入れているか、驚くほど優れた内定者が揃っているかどうか。それぞれの道でトップクラスの業績を残してきた先輩社員達で会社が構成されているかどうか。といった視点で見極めることができる。(言うまでもないことだが、採用に力を入れることとお金を使う。ということは同義ではない。)
リクルートが長年に渡り人材輩出企業でいられたのは、変化を続けてきたからと言える。そうでない会社は長期間に渡って人材輩出企業となることは難しく、リクルートよりも遥かに早く、安定した大企業へと変わってしまう可能性が高い。














Comment
コメントする