fukuidayo

人と組織と、fukui's blog

32歳にして会社を辞め、小説家になることを志し、食うために起業したある男のblogです。

2010年01月

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Twitterで経営戦略・マーケティングを実践的に学ぶ

昨日まで、学生時代に起業して成功する方法について3回にわたって書いてきました。僕はTwitterで情報収集をしながら書いているのですが、書いていてぼんやりと感じたことは、

起業のプロセスとTwitterのフォロワーを増やすプロセスは大変似ている。

ということです。うまく使えば、自宅にいながらにして、ビジネススキルを身につける実践的なトレーニングになると思うので、ビジネス力を高めるためには、どのようなことを意識しながらTwitterを活用すればいいのか、この機会にまとめてみたいと思います。

もちろん、Twitterは自由なツールですし、人それぞれ自分なりの楽しみ方を見出せばよいのだろう、と思います。今回のエントリはあくまで、Twitterをビジネスのトレーニングとしても活用したい。という人を対象としています。就職活動を控えた学生さんや、起業準備中のビジネスパースンであれば、面白く読んで頂けることと思います。特に、経営戦略やマーケティングを学んでいる学生さんや、マスコミへの就職を志される方は「実践の場がない!」という問題意識を日頃から感じていらっしゃるでしょうから、良い実践の機会になると思います。

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就職せずに起業して、成功するために必要なこと その3


関連エントリはこちら
就職せずに起業して、成功するために必要なこと その1
就職せずに起業して、成功するために必要なこと その2
就職せずに起業して、成功するために必要なこと その3
就職せずに起業して、成功するために必要なこと その4(仮)

前回のまとめになりますが、学生時代に起業し、成功した経営者にはいくつかの特徴があります。今回は、「起業し、成功するために必要な力」について考察していきたいと思いますが、その前に、前回の振り返りをしたいと思います。


■学生時代に起業し、成功した人の共通項

前回のエントリでは、学生時代に起業して成功した人の共通項として下記の3つを挙げました。
  1. 事前にビジネスの修行をし、勝算を持って起業する
  2. 自分が持っているリソースを活用する
  3. お金を稼ぐために起業する
どれも当たり前のことのように思われますが、3の条件に関しては、意外と見落としがちな視点ではないかな。と思います。お金を稼ぐことを念頭においてないと、「立派なことは謳っているけど、回っていないNPOやベンチャー」になりがちです。そういう会社はいつしか人が離れ、潰れてしまいます。

何かビジョンを実現しようと思ったら、ビジョンに向けて車を動かすためのガソリン(=お金)がどうしても必要になるのです。

一方で、「稼ぐ」ということだけを目的にしていると、事業が小さなままで終り、大きい事業に育たなくなることも多いのでしょう。人材が集まらなかったり、あるいはすぐに離れていってしまったり、商品・サービスの質が低下してしまったり。そこで初めて、ビジョンを描くことや、クレドをまとめることなどが必要になってくるのだと思います。

学生時代に起業する。ということは不利でもありますが、(大学で優秀な)人材が集めやすかったり、メディアに注目されたり、年輩の経営者が支援してくれたり。というアドバンテージも得られます。このアドバンテージがえられている間に、一気に稼げる状態をつくり、その後、事業を転換・拡大する。というしたたかさが学生起業家には必要とされているのだと思います。

さて、本日はもう2つほど、共通項を挙げたいと思います。

4. 小資本で実行できるビジネスを手がける

5. 外部環境の変化を利用し、先人がいない分野で勝負する

です。

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就職せずに起業して、成功するために必要なこと その2


関連エントリはこちら
就職せずに起業して、成功するために必要なこと その1
就職せずに起業して、成功するために必要なこと その2
就職せずに起業して、成功するために必要なこと その3
就職せずに起業して、成功するために必要なこと その4(仮)

さて、今回は学生時代に起業し、成功した人の共通項に関して考えてみたいと思います。


■学生時代に起業し、成功した人たち

たくさんいらっしゃると思うのですが、4人の方をサンプルとして考えてみたいと思います。
  • 江副浩正氏:リクルート創業(1960年:大学新聞広告社として)
  • 孫正義:ソフトバンク創業(1980年:ユニソン・ワールドとして)
  • 堀江貴文:ライブドア創業(1996年:オン・ザ・エッヂとして)
  • 内藤裕紀:ドリコム創業(2001年:有限会社ドリコムとして)
4名の共通点は学生時代に起業していること。株式上場しているか、できるだけの財務基盤を持っている(持っていた)こと(リクルートは何度か上場の噂があったが、未上場)です。

また、本来であれば南部靖之氏:パソナ創業(1976年:テンポラリーセンターとして)も70年代に創業した経営者の代表として入れるべきだと考えますが、僕が南部氏の創業時の話などを詳しく知る機会がなかったため、割愛させて頂きました。笠原健治氏:ミクシィ創業(1999年:イーマキュリーとして)も候補にすべきですが、堀江氏と同時期であることと、東大出身の方が多くなるので今回は取り上げないことにしました。

前回のエントリで述べたようなリクルート、コンサルティング・ファーム、ベンチャーで1~2年経験を経て起業する隠れ新卒起業家の方々は本当にたくさんいらっしゃるので、取り上げたいところですが、今回は断念します。
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就職せずに起業して、成功するために必要なこと その1


関連エントリはこちら
就職せずに起業して、成功するために必要なこと その1
就職せずに起業して、成功するために必要なこと その2
就職せずに起業して、成功するために必要なこと その3
就職せずに起業して、成功するために必要なこと その4(仮)

Twitterで「中国では就職に失敗すると起業する学生が多いのに、日本では何故そうではないのか。」という発言を目にしました。真偽はともかくとして、就職せずに起業する。という考えは面白いと思います。

新卒に「即戦力」人材がいるのであれば、「即起業」という人材がいてもおかしくないのではないか、そう感じました。そこで、少々乱暴になると思いますが、就職せずに起業し、成功するためにはどうしたらいいのか。に関して考えてみたいと思います。


■まず、最初に

サンフランシスコ郊外のガレージの中で、二人の若者が相談していた。

「会社を作ろうじゃないか」
「でも、借金をして失敗したらどうするんだ?」

アップルの創業者、2人のスティーブこと、スティーブ・ジョブスと、スティーブ・ウォズニアックだった。ジョブスは、起業を躊躇していたウォズニアックに、こう言って説得したといわれている。

その次のひと言で、二人の人生は変わってしまった。

次のひと言をしりたい方は下記へどうぞ。

大石哲之公式ブログ:起業を躊躇する君に~スティーブ・ジョブスの言葉を贈ります。

さて、はじめたいと思います。
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少子化ってホントのところ、どれほど問題なんだろうか。

最近、本当にTwitterから気付きをえることが増えました。昨日は少子化問題が少し話題に上がっていたのだけれど、僕も気になったので

平成21年版 少子化白書

などに目を通してみました。
しかし、僕が知りたいことに対して明確な答えが書かれておらず、残念だったので、僕なりに少し考察してみたいと思います。僕が一番気になっているのは、

「少子化が進むと何が問題なのか?」「どう解決すればいいのか」

ということです。一般的には少子化が進むと労働力人口(15~64歳)の減少が進み、
  • 経済成長の悪化
  • 税収の悪化
  • 社会福祉の悪化
といった派生的な問題をもたらすと言われています。

本当にそのようなことは起きるのでしょうか?
また、起こるとして、どのように解決すべきなのでしょうか。
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これからの世代は日本に縛られる高所得者にはなってはならないようだ

2ヶ月ほど前の記事のようだが、Twitter経由で今頃知ったのが次の記事です。

やがてくる大増税時代に豊かに生活するために準備すべきこと

極論もありますが、なるほどと思ったところもありますので、気になったところを書きだします。
以前のエントリ(学生時代に学ぶべき学問:衰退の10年を生きる)で、学生時代に学ぶべき学問を 哲学/経済/会計・ファイナンス/語学 としましたが、それと非常にかかわり深いエントリです。

冒頭で紹介した記事によると、新たな時代を生き抜くために意識しておくことは次の通り
  1. 貨幣システムが存在しない生産と消費を心がける(自給自足と物々交換)
  2. 個人で法人を設立し、法人の会計と個人の会計を連結させる
  3. 時間リッチな人と時間プアな人ではお金の価値がまるで違う
  4. 優秀な若者が海外に流出したらすぐに経済がダメになるというのは一部の金持ちのポジショントーク
ちょっと個別に見ていきますね。


ますは、貨幣システムが存在しない生産と消費を心がける。

本来、お金っていうのは、モノの価値を一般化して流通をよくし、分業を促進するための人類の画期的な発明だったと思うのですが、税金が高くなると、モノを作って売るたびに政府に搾取されるので、貨幣でやりとりせず、物々交換するのが良い。ということですね。また、自分で作れるものは自分で作れ。と。


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秋田 国際教養大の驚くべき戦略

前回のエントリでは、人口減少時代の大学教育について考察しました。
そんな中、人口減少時代のモデルとも言える活動を展開している大学の記事をみかけたので、紹介します。

〈学長力〉秋田発 世界標準に 国際教養大 中嶋嶺雄学長

よくある大学の戦略や学問のあり方を語るだけの記事であるならば気にもしないのですが、ブームにのって設立された新設大学と違い、しっかりしたコンセプトと戦略を感じたので、ご紹介したいと思います。

国際社会で活躍出来る人物を育てる、というコンセプトのもと、国際教養大では

  • 授業は全て英語
  • TOEFL550取得必須
  • 1年間の留学を義務付ける

以上の方針をとっています。これだけでも十分素晴らしいと思いますが、更に感心したのは教授の選抜方法です。前回のエントリで説明した、教育と研究は違う。ということを十分理解し、教員の選抜を行っているです。以下は、学長の言葉です。

「教員はほとんどが国際公募で、当初20人の募集に400人以上来ました。その中の60人に面接し模擬授業をやってもらったのが非常によかった。経歴だけ見ると、ケンブリッジやオックスフォードで博士号を取った人もいたが、研究と教育はかなり違う。若い人に教養を教えられるかどうかを見ました。
新設大学として、大学が持つ研究の側面を捨て、教育にフォーカスしています。資源に限りがある新設大学としては極めて正しい戦略です。

  • 教職員の任期は3年で固定

そのため、人件費を抑えつつ、若く、優秀な非常勤講師を揃えることも出来ていると思われます。

ユニークで時代に即した教育方法を取り入れることで、高い教育効果を上げていると思われますが、
驚くべきは、これだけではありません。

高い教育効果が就職に大きな影響を与えているのです。
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人口減少時代の大学教育はどうなるか

事業戦略を立てる際に、外部環境分析は、真っ先に行う分析です。
中でも、単純ながら効果的に機能し、確実に生じる未来を予測出来るのが人口動態の変化です。

P・F・ドラッカーは、イノベーションのための7つの機会の一つとして人口動態の変化を挙げ、その中で1970年代のアメリカの大学を事例として取り上げています。

1970年当時、アメリカでは、学校の生徒数が、少なくとも10年から15年間は、1960年代の25%から30%減になることが明らかになっていた。つまるところ、1970年に幼稚園児になる子供は1965年以前に生まれていなければならず、しかも少子化傾向が急に変わる様子もなかった。

ところがアメリカの大学の教育学部は、この事実を受け入れようとしなかった。子供の数が年を追うに従って増加することは自然の法則であるとでも考えているかのようだった。そうして彼らは、教育学部の学生の募集に力を入れ、その結果、わずか数年後には卒業生の就職難を招き、教師の賃上げに対する抑制圧力を生み出し、挙句の果てに教育学部の廃止を余儀なくされた。

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専門家たちが、自分たちが自明としていることに合致しない人口構造の変化を認めようとせず、あるいは認めることができないという事実が、起業家に対し、イノベーションの機会をもたらす。しかも、リードタイムは明らかである。すでに変化は起こっている。(イノベーションと起業家精神<上>)

さて、日本は未曾有の少子化に直面しているといいます。このような環境下で日本の大学はどのような取り組みを行うべきか、少し考察してみたいと思います。続きを読む »
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学生時代に学ぶべき学問:衰退の10年を生きる その2


前回のエントリはこちら
学生時代に学ぶべき学問:衰退の10年を生きる その1

昨日に引き続き、学生時代に学ぶべき学問に関して考察していきたいと思います。学ぶべき学問として3つ目に挙げたのは、会計/ファイナンスです。あまり当たり前のことばかり述べていてもつまらないので、僕自身の感想を率直に述べてみたいと思います。


3.会計/ファイナンス

会計/ファイナンスの必要性については今更述べるまでもないと思うのですが、僕なりの視点からその必要性が年々高まっていることを示したいと思います。かつて、僕のブログで紹介したグラフ(平成19年度版 法人企業統計調査より作成 縦軸の単位は億円)で恐縮なのですが、下記をご覧ください。

付加価値分配の変化

リーマンショックが起こる前、2007年までの企業の経常利益と従業員給与を示したグラフです。このグラフによると、
  • 金融危機前の10年間で、企業の経常利益は28兆円から53兆円(+25兆円)に増加
  • 一方、従業員給与は147兆円から125兆円(-22兆円)に減少
となっています。この期間、雇用形態は変われども労働者の数はゆっくりと増えています(※過去のエントリをご覧ください。)から、一人当たりの労働所得は長期低下傾向にあることが見てとれます。2009年以降、この傾向はより顕著になっていることでしょう。

このグラフから見てとれるのは、
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学生時代に学ぶべき学問:衰退の10年を生きる その1


さて、年頭の挨拶で宣言させて頂いたとおり、今年はいま必要とされている学び方をまとめ、提言していく活動をひとつの軸にしていきたいと思います。

「衰退の10年」の生き方 - 池田信夫 blog

本エントリのタイトルは、池田信夫氏のblogから頂きました。現在の延長線上にあるのはまさに、緩やかな衰退。緩やかな衰退を避けるために、一人一人が強くなり、緩やかな衰退を避ける知恵を身につけ、努力をしなければいけないと思うのですが、僕自身ができる「努力」のひとつとして、学び方をまとめていきたいと考えています。

これからの10年は、人口減少とグローバリゼーションが一層進む社会になるに間違いありません。これらはほぼ確実に予測出来る未来です。

グローバリゼーションの進展により、途上国は驚くべき速さで成長し、経済的に先進国の水準にかなり近づくことでしょう。国内企業は厳しい競争にさらされるものの、硬直化した雇用制度と組織がイノベーションの妨げになり、満足できる成長は成し遂げられないと考えます。

琴坂氏が 構造的に不可能に等しい挑戦 のエントリでまとめられているように、
  • グローバル化により、世界的な富の移転がおこり
  • 人材に明確な区切りがつき、
  • 日本は、全ての日本国民を守ることは出来なくなる
ことは間違いないと思われます。
だからこそ、そういった時代に必要な学び方を、今の段階から考察し、まとめて行きたいと思います。

結果的に勝間和代さんの 年収10倍アップ勉強法 と似た内容になるかもしれない、と感じていますが、もう少し「学生」にフォーカスしてまとめていこうと思っています。スキル中心の話であれば、社会に出てからも十分学べますが、正義や倫理、歴史といった、学校で教えられる教養を楽しんで学び、理解することがより正しい「生き方」につながっていくと思うからです。また、僕のブログは学生の読者の方、企業の人事担当者の方によく見て頂いているようなので、読者の期待に答える意味あいもあります。

さて、それでは僕が考える学生時代に学ぶべき学問について、考察していきます。
(※下記のリストは未完です。みなさんから意見を頂いて、より素晴らしいリストにできればと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。)
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自己紹介
プロジェクトデザイナー。富山県在住。人と組織の問題に興味があります。小説の原稿の断片、日々感じる社会や経済に関する疑問、書評を徒然なるままに。

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