昨日に引き続き「雇用流動化」について考えてみる。
僕は「雇用の流動化」は必須と考えていて、もはや疑念の余地もない。

ただ、ネット上には「雇用の流動化」に対する多数の反対意見が述べられている。本エントリでは、
  • これらの意見が何故でてくるのか。
  • 何故、これら個々の問題を「雇用の流動化」と一緒に考えてはいけないのか
を、考えてみることとしたい。

「雇用の流動化」というと必ず出てくる反対意見がある。
大きく分類すると下記の4点だ。

1)需要喚起が先である(≒雇用を守れ)という意見
    論拠a)非正規雇用が増えている
    論拠b)長期雇用が成長率を促進する

2)格差拡大の問題
    論拠a)OECDの貧困率調査など
    論拠b)利益が出ても、労働分配率は高まらない(行き過ぎた資本主義)

3)労働者の権利保護の視点
    論拠)不当解雇の問題(派遣切り/セクハラ/パワハラ)

さて、これらの主張の論拠が何故「雇用の流動化」に対する反論として適切でないか、僕の見解を述べてみたい。

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