今日の朝放送された、スピードスケート女子団体追い抜きには感動した。決勝は序盤から最後の最後までリードを保っておきながら逆転負け。残念ではあるけれど、素晴らしい試合だった。

穂積選手のインタビューもスポーツ選手らしい清々しさに満ちている。「正直、悔しかった。もう少し脚が長ければと思った。」そうだが、その後すぐに誇らしい気持ちになったという。

僕みたいに、メダルを取れるかも知れない。という段階で急に注目し始めたミーハー層もいれば、その背後で選手と競技を長年支え続けてきた人もいる。女子団体追い抜きの穂積選手と、田畑選手は従業員40人の中小企業、ダイチに所属している。

従業員40人。富山市にある小さな地質調査会社がスケート部をつくったのは1995年。2000年の富山国体に向け、選手強化を目指していた同県内の関係者に協力を要請された。それまでスケートを知らなかった田中会長は快諾し、その後、両選手や五輪でコーチを務めている羽田雅樹監督を迎えた。
田中会長は「部の運営費と公共事業減のダブルパンチで、自分の給料は3割に減った」と苦笑する。(北陸中日新聞 2月28日)

なんというかこういう記事を見ると、泣きそうになる。おそらく、女子団体追い抜きが注目を集めたので、たまたまダイチが取り上げられることになったのだと思うけれど、きっと世の中には目立たないところで、競技や選手を支え続けている人たちがたくさんいるのだろう。

理屈じゃない世界があるな。と思う。