fukuidayo

人と組織と、fukui's blog

32歳にして会社を辞め、小説家になることを志し、食うために起業したある男のblogです。

人と組織

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アロマ体験から考える、人と組織のコンサルティング

今更ではありますが、あけましておめでとうございます。
年明け早々、ひどい風邪を引いてしまいました。

目やにと微熱が続き、何より咳が酷い。
医者に行き、処方されたクスリを1週間ほど飲んだんですが、一向に良くならず、咳はひどくなるばかり。

多くの予定をキャンセルしましたが、飛騨高山にあるアロマの抽出所に行く、という仕事はどうしても外せなかったために、咳き込みながら一路、雪道をふらふらになりながら車を飛ばしました。

アロマテラピー等で利用される、エッセンシャルオイルの抽出の現場を見るというのはもちろん初めての体験だったわけですが、いざ抽出所に入ると、もうもうたる蒸気と、強烈な森の匂いが漂ってました。

抽出所の蒸気と森の匂いの中に2時間ほど佇んでいたところ、あんなにも治らなかった咳が不思議と止まっているではありませんか!

蒸気と、エッセンシャルオイルの成分が喉に効いたのだと思いますが、あれほど治らなかった咳がピタリと止まったのには本当に驚きました。
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「The商社」「TheShop」「Bankers」‥おかげさまで、体験型研修の開発・実施依頼をたくさん頂いてます。

さて、、、いったいどれだけぶりの更新でしょうか。
おかげさまで、私としては本望なのですが、研修コンテンツの開発の依頼を数多く受けております。
 
去年頑張ったことは、当社の主力商品である「The商社」の紹介動画を作成したことです。
どうしても体験型研修は、紙資料だけではイメージがつかみにくい、わかりにくいので、富山青年会議所の仲間でもある、ラックプロさんにお願いして作成してもらいました。これからも体験型研修のコンテンツは随時作成していこうと思っています。


※The商社に関する問い合わせはこちら

現在開発しているビジネスシミュレーションは「Bankers(仮)」という銀行員に必要な能力やマインド、先を読む力を磨くためのツールです。これはとある金融機関に依頼されたものなので、一般に対しての提供はできないのが残念ですが、信用に応えるべく最高のものを作りたいと思っています。

そして、『TheShop』こちらはベータ版がついに完成しました。初回の販売は10セット。ともにTheShopを活用し、広めてくれる。10人のパートナー限定で販売します。日本には本当に何百万という数の店舗があり、その店舗経営者や店長の能力を磨くツールです。現在提供しているツールの中でも将来的な伸びしろは最も高いのではないかと思っています。が、これは振り返りのスライドをもっともっと強化できると考えてます。一般公開を進めてますが、満足行く形になるのは1年後になると思います。そして、そこまでの期間、様々なパートナーと一緒に歩んでいきたいと考えています。

The shop



また、ある研修会社と協同で開発に取り組んでいるのが、「ダイバーシティ・マネジメント」に関して体験を通じて学ぶ教材。社会が複雑化するにつれ、本当に多様な背景・国籍・宗教観・家庭環境・キャリア‥を持った人を雇用し、活用していかなければいけない時代になりました。しかし、人はどうしても人を見るときに『自分の常識』や『自分の経験』といったフィルタを通して人を見てしまいがちです。多様さを愉しみ、受け入れ、活用する。そんな人材を育成するツールにしたいと思っています。

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今年のテーマとして、「人と組織のコンサルティング」を標榜している弊社ですので、もう少し「組織のコミュニケーション」について総合的に学び、強化する研修教材を作らなければならないと思っています。会社の問題の多くはコミュニケーションを良くすることで解決できると信じてます。

最近読んだ記事で「阪神の補強」に関するおもしろい記事がありました。本来、ドラフトでとった若手を育成することが王道なのに、大リーグ帰りで旬を過ぎた選手で大型補強している。というものです。

「サカつく」「やきゅつく」といったスポーツ育成シミュレーションをしていたら、短期的には大型選手で補強し、中長期的に若手を育成する。という大方針をとることは間違いないでしょう。そして阪神も当然それをしたいわけですが、ファンからの勝利への要求、株主総会での要求、遅々として進まない若手の育成環境などが、フロント陣の判断を歪ませ、正しいチーム強化ができていないのだろうと思います。

これは、何も阪神に限ったことではなく、日本に存在する多くの組織が陥っている問題だと思います。
いろいろな阻害要因があるからこそ、ブレない大方針を示し、それに向けて邁進しなければいけない。
言葉でいうのは簡単ですが、なかなかできないこと。それを体験し、腹落ちさせる研修ツール。そんなものを作りたい。そう考えています。

 
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人と組織の心に溜まった澱みを取り除く方法

最高のリーダー、マネジャーがいつも考えているたったひとつのこと
先日、東京で仕事をしているときに訪問させて頂いた会社で、立て続けに似たような話を聞いた。
曰く、

「いまの状態は社員にとって決していい状態ではない。みな、疲弊している。」

というものだ。

お伺いした会社の経営者はいずれも素晴らしい人格者の方々だ。
だからこそ社員の幸せを願っているのだけれど、業績が伸びていく中で、社員がギリギリの状態で働いている。目に見えない疲労や、ストレスが溜まっている。どうにかしたい、という悩みをポツリポツリとお話された。

僕が切れ味するどいコンサルタントであれば何らかの答えを示せるのかもしれないけれど、
その時の僕に出来ることは共感を示すことだけだった。
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三国志的人材流動論:その2

三国志三国時代の蜀という国は、初期段階こそ、関羽・張飛・趙雲・諸葛亮と人材が豊富だったけれど、建国を支えた人材が倒れていくに従って、慢性的な人材不足に陥るようになる。蜀の末期を支えた姜維や王平といった将軍たちはもともとは魏の将軍で、しかもさしたる地位を与えられていなかった。蜀で高い地位を与えられてはじめて輝くようになった人材だ。

建国初期の蜀を支えた人材は荊州という、当時の政治の中心地から南に下った地方で得られた。
ここには、多くの知識人が中央の戦乱から逃れてやってきていた。いわゆる清流派と言われる人材達だ。

中央で、曹操が「唯才」というスローガンを掲げて、能力のあるものを抜擢し、それまで大切にされてきた儒学というものを(相対的に)軽んじるようになったため、儒学の思想を大切にし、かつ能力のある人々は、中央を離れ、荊州に集ってきた。

いってみれば、曹操の思想に合わない中央の人が集う場所が荊州になっていたのだ。
劉備はこういった外部環境を利用し、漢朝復興というビジョンと天下三分の計という戦略を掲げ、人材を集め、中央から見れば未開の土地である蜀の地を落とし、建国する。

三国時代と言われるが、その実、呉と蜀を合わせた国力よりも、魏の国力は優っていたという。
広大な中国大陸ではあるが、その実、人が住み、経済を産み出すことが出来るエリアは限られている。
その大半を抑えていたのが魏だ。漢朝末期の人口記録からみれば、魏:呉:蜀の国力比は6:2:1といったところだ。魏から見れば、蜀の国力は時の王朝に背く、一反乱軍に過ぎないものだった。

魏は中央を抑え、能力主義の人材登用制度を整え、人材が集まる構造を創り上げた。
国力では圧倒的な差があったが、呉は揚子江(長江)、蜀は山々の天険に守られ、国力比以上によく国を守った。

しかし、蜀が掲げたビジョンは漢朝復興。漢朝の権威を重んじるものは、時代の流れとともに少なくなっていく。自然、「漢朝復興」の名のもとに集う人士も少なくなっていく。

本来、国力に劣る蜀に残された道は、蜀を建国した勢いを持っての電撃的な進軍だったろう。
漢中を落とし、荊州に残る関羽とともに乾坤一擲、魏を撃つ。その千載一遇のチャンスに劉備(そして、諸葛亮・法正以下幕僚達)は賭けたわけだが、呉の計略により、関羽が拠る荊州は奪われてしまう。義兄弟を殺された怒りに任せ、劉備は戦の矛先を呉に向けるわけだが、、、。続きを読む »
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三国志的人材流動論:その1

東京出張のついでに、久しぶりに後輩と飲んだ。ブログをチェックしてくれていたようで、最近僕が取り組んでいる事業について聞かれたので、簡単に商品の特徴や市場の可能性について話した。

後輩:いや~。なんか、話を聞く前は、fukuiさんが苔とか油を扱っていると聞いて、なんというかfukuiさん流の冗談だとばかり思ってましたけど、思ったより、いや思った以上にスゴい可能性あるじゃないですか!

fukui:(それにしてもこいつは後輩のくせに相変わらず上から目線だな…)まぁ、ITとかと違って余り皆やらない分野だからね。ニッチ市場で差別化された技術があると強いよね。まぁ、ビジネスのセオリーっちゃあセオリーなんだけど。

後輩:確かにそうなんですけど、話を聞く前は、fukuiさんがついに怪しげな商品に手を出してダークサイドに落ちたものだとばかり思ってましたよ!!

fukui:(…先輩に対してもうちょっと言い方はないのかね。コイツは…)

後輩:まぁ、fukuiさんが楽しそうでなによりですよ。ところで、その事業を行っていく上での問題点とか不安点とかってあるんですかね。

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ヒット商品を産み出す人と組織

プロダクトライフサイクルという考えがあります。経営に興味・関心のある方であれば、誰でも知っている考えだと思うのですが、商品が市場に投入されてから、次第に売れなくなるまでの商品の寿命を表す考え方です。

plc


どれぐらいの期間で、どれぐらい売れるか。という程度の差はあるものの、ほぼすべての商品がこのライフサイクルを描きます。

  • 市場に商品が認知されておらず、売上が伸びず、コストばかり膨らむ赤字の導入期
  • 徐々に認知が広まり、ある段階を超えたところから急激に売上・利益が伸び始める成長期
  • 売上の伸びがピークに達し、競合が参入を始める成熟期。コストを抑え、利益を享受。
  • 商品に対するニーズが衰え、ゆっくりと市場が縮小していく衰退期。

というように分類できるわけですが、プロダクトライフサイクル理論を経営に応用しようとしたときには、さらにみっつぐらい、抑えておかなければならない要素があるのではないかと思います。
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タダでも雇いたくないのが、企業。

経済環境が悪くなって雇用が厳しくなると当然、タダでもいいから働かせてくれ、実績見て雇ってくれ。という話が出てくる。中国は日本よりも雇用の需給ギャップが激しいから、日本より早くこの流れが表面化してきている。中国に比べると日本はまだ、企業に期待しすぎだし、家庭や政府に甘えることが許されている。

例えタダであっても、企業に雇用されることのメリットはたくさんある。
  1. 企業内にある様々なノウハウを学ぶことができる。
  2. 仕事を通じて人脈を築くことができる。
  3. 力を発揮すれば雇用につながる。
僕自身は、大学3年の時に立ち上がったばかりのネットベンチャーでインターンシップを始めたときに、タダでいいから働かせてくれ。というお願いをした。実際には、月に2万円の給与を頂いた。数カ月後には月に5万円になり、1年後には15万円になった。

このインターンシップで、僕は素晴らしい経験をした。当時の僕はインターネットに繋がるパソコンも持っておらず、ExcelやPowerPointの使い方も知らなかった。全てこのインターンシップ先に教えてもらった。続きを読む »
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「日本で最も人材を育成する会社」のテキスト を読んで


「日本で最も人材を育成する会社」のテキスト (光文社新書)「日本で最も人材を育成する会社」のテキスト (光文社新書)
著者:酒井穣
販売元:光文社
発売日:2010-01-16
おすすめ度:5.0
クチコミを見る

Twitter上で「良書」と紹介されてたいので、読んでみることにした。

僕は人と組織の問題にとても興味を持っているし、そういった仕事を長い間してきたのだけれど、人材育成に関する本の90%(感覚値)は読むに値しない本だと思っている。何故なら、個人の価値観を押し付けるものであったり、特定の環境でしか参考にならない主張が多いからだ。

そういった書籍に比べると、「日本で最も人材を育成する会社」のテキストは良く考えられて作られている。
  • まず、ターゲットが明確だ。具体的な社内教育を欲している人事にフォーカスしている。
  • 主観を廃し、客観的な立場で述べらている。
  • 育成対象の成長に合わせた方法を提案している。
  • 様々な文献をわかりやすく紹介しており、更に深く学習する際の参考になる。
値段も手頃なので、教育や採用に携わっている方には是非読んで頂きたいと思う。
ここでは、僕が共感した点と、なるほど!と思った点をひとつずつ紹介したい。
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組織文化って何?組織文化がもたらす効果

採用の仕事をしていると、必ずといっていいほど出てくる言葉が「社風」だ。

ただ、この社風って正直良く分からない。wikipediaで見てみると、
社風とは、その会社の風紀、性情を表すもので、一般に、体育会系、家族的、軍隊的、官僚的、野武士、お公家等の言葉であらわされることが多い。社風と企業倫理の実践は別のものであるが、いわゆるイケイケの社風の場合、企業倫理の徹底が末端の社員や経営者全般に行き届かないことがあり、不祥事を引き起こす場合もある。
とある。ますます良く分からない。いわゆるイケイケって何だよ!と思わず、ツッコミを入れたくなってしまう。まぁ、OB・OGと話していると何となく感じることとか、オフィスやセミナーの雰囲気で何となく感じるものは確かにあるので、社風の存在そのものを否定することはないけれど、「考えるな、感じろ!」とばかり言っていてもしょうがないので、もう少しわかりやすく、納得出来る言葉で社風なるものを表現してみたいと思う。
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人生の差別化戦略


湯川鶴章のIT潮流 : 強者に挑む場合は戦いのルールを変えろ

今回、退社するに当たって社の幹部から「お前のように社を代表しているような知名度のある記者が辞めるとなれば、波紋が大きいのだからよく考えて行動してほしい」と言われた。
(中略)
そんな僕がここまでこれたのは、やはり一人だけ違うルールで戦ってきたからだと思う。周りの人間は全員、経済記者としての王道を歩もうとしていた。うちの会社の場合、経済記者の王道とは、日本銀行の記者クラブのキャップを経験して、マクロ経済について論じる記者になるということだ。IT産業の専門記者というと、その王道を歩めなかった落ちこぼれということになる。


今の時代、この考え方って凄く大事だと思う。すごく共感する。


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自己紹介
プロジェクトデザイナー。富山県在住。人と組織の問題に興味があります。小説の原稿の断片、日々感じる社会や経済に関する疑問、書評を徒然なるままに。

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