fukuidayo

人と組織と、fukui's blog

32歳にして会社を辞め、小説家になることを志し、食うために起業したある男のblogです。

リーダーシップ

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リーダーシップをめぐる旅 その1

まだ不完全なものではあるけれど、リーダーシップというものについて、
自分なりに考えていることが、まとまりつつあるので、何回かに分けて書いてみたい。

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リーダーシップという曖昧な言葉に強烈に惹かれはじめたのは、2008年の秋頃からだったと思う。
そう、その年は、リーマンショックがあった年だ。

僕は当時、東京で企業の採用や人材育成に関する仕事をしていた。
リーマン・ショック後の人事部の課題はもう、判で押したように一様で、どこにいっても、ひとつのことしか言われなかった。

「閉塞した状況を打破できる、リーダーシップのある人材が欲しい。クリエイティビティに溢れる人材が欲しい。」

というものだった。

気持ちはわかる。

ビジネスの先行きが暗くなる中で、閉塞した状況を打破できるだけのリーダーシップがあり、クリエイティビティにあふれた救世主のような人材がいれば、どんなにいいことだろう。

しかし、現実にはそうやって「リーダーシップとクリエイティビティ」にあふれた人材を採用したり、育てたりする施策をとることが出来る会社は皆無だった。口ではそういう救世主のような人材を求めつつ、多くの企業が実際に行うことが出来たのはコスト削減だった。

リーマン・ショック前の10年間で、多くの企業が既に絞れるだけ絞っていたにも関わらず、だ。
1998年から2007年の間、国内企業はトータルで


経常利益を25兆円増やした。(28兆円→53兆円)
一方、人件費は22兆円削減している。(147兆円→125兆円)



この間、労働人口は減っていない。
日本企業は10年間かけて、人に対しての投資を削減し続け、
その上に利益といいう名の砂上の楼閣を立ててきた。

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景気の悪化。
そこを生き延びるために将来の成長余力を失うまで、コスト削減をしなければならない状況。
この閉塞した状況を打破する方法はないか。

ヒントはやはり、閉塞した状況を打破することが出来る、

リーダーシップとクリエイティビティを持った人材

をひとりでも多く見出し、育てることにあるのではないか。

いつしかそう強く思うようになった。
しかし、リーダーシップとは何だろう?
リーダーシップを持った人材はどのように育つのか、育てることが出来るのか。

答えは見えなかった。
当然、顧客である人事部にも自分の考えを伝えることが出来なかった。

当時、書籍に書いてある答えでは満足できなかった。
どれも、複雑すぎる。綺麗すぎる。論理的すぎる。
そんな風に感じた。

リーダーシップは10や20の要素に分解できるようなものだろうか。そうではない気がした。
では、リーダーとしての経験のない学者が分析して書くことが出来るようなしろものだろうか。そうではない気がした。
リーダー達が様々な血を吐くような体験の中で、苦しみながら見出したものではないだろうか。

今必要なのは、理屈で導きだされた答えではない。
分析で導きだされた無難な答えでもない。

唯一自信のある答えが出せるとしたら、自らが体験を持って学んだものだけではないだろうか。
多くのリーダーと出会い、語り、共通の体験をする。
そうしてはじめてリーダーシップというものに関しての理解が深まるような気がする。

そう考えた時から、僕のリーダーシップをめぐる旅は始まったように思う。






19

時間も動機もバラバラなメンバーをひとつにまとめる

一昔前に比べると、学生団体という存在が非常に多く見受けられるようになりました。大学を超えて何らかの団体をつくり、ビジネスに取り組んだり、社会貢献活動をしたり、大きなイベントを仕掛けたり。

それを好ましいと考える人もいれば、頑張っているふりをしたいだけ、目立ちたいだけ。と揶揄する人もいます。

確かに学生の本分は勉強ではありますが、(学生団体に限らず)学生の自主的な組織活動はリーダーシップを磨くという意味では、大変良い経験になるのではないかと僕は肯定的に捉えています。(もちろん、リーダーとして、組織運営にあたることが大前提にはなってきますが。)

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僕自身も今、いくつかの組織に属し活動しているのですが、組織運営というのは大変に難しいものだと思います。

外資系金融でハードに働きながら、Living in Peaceという途上国へのマイクロファイナンスや教育機会を提供している慎秦俊さんと食事する機会があったときに次のようなことを教えて頂きました。

専任で働く人がいないNPO法人の運営というのは本当に難しい。志はあるものの、使える時間も、動機もバラバラなメンバーが集まって何かを成し遂げようとするのだから。

だから、どのように運営すればよいか、いつも考えているし、常に工夫してる。

例えば、若いメンバーが多ければ、団体への参加の動機は志への共感だけでなく、同じ世代の価値観が似かよった仲間と集まって交流したい。というニーズが強かったりする。そういう時は、団体の活動とは異なる単純に楽しむイベントの場を設けて皆で楽しんだりする。

もちろん、ニーズを満たす一方で、最低限のルールも決める。例えば決めた納期は必ず守る。とかね。ルールを破ったときのことも決めておかないといけない。

と、そんなことを仰ってました。

これは大変わかりやすい組織運営の基本だと思います。時間も動機もバラバラなメンバーをひとつにまとめ、目的を成し遂げるためには、組織の構成員のニーズを把握し、満たしてあげる必要がある。そして、ルールを決め、目的達成に向けて動く。

シンプルですが、自分の目的しか目にはいらず、求心力を失ってしまっているリーダーには是非聞かせてあげたい言葉です。

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自己紹介
プロジェクトデザイナー。富山県在住。人と組織の問題に興味があります。小説の原稿の断片、日々感じる社会や経済に関する疑問、書評を徒然なるままに。

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