fukuidayo

人と組織と、fukui's blog

32歳にして会社を辞め、小説家になることを志し、食うために起業したある男のblogです。

これからの時代の学び方

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学生時代に学ぶべき学問:衰退の10年を生きる その2


前回のエントリはこちら
学生時代に学ぶべき学問:衰退の10年を生きる その1

昨日に引き続き、学生時代に学ぶべき学問に関して考察していきたいと思います。学ぶべき学問として3つ目に挙げたのは、会計/ファイナンスです。あまり当たり前のことばかり述べていてもつまらないので、僕自身の感想を率直に述べてみたいと思います。


3.会計/ファイナンス

会計/ファイナンスの必要性については今更述べるまでもないと思うのですが、僕なりの視点からその必要性が年々高まっていることを示したいと思います。かつて、僕のブログで紹介したグラフ(平成19年度版 法人企業統計調査より作成 縦軸の単位は億円)で恐縮なのですが、下記をご覧ください。

付加価値分配の変化

リーマンショックが起こる前、2007年までの企業の経常利益と従業員給与を示したグラフです。このグラフによると、
  • 金融危機前の10年間で、企業の経常利益は28兆円から53兆円(+25兆円)に増加
  • 一方、従業員給与は147兆円から125兆円(-22兆円)に減少
となっています。この期間、雇用形態は変われども労働者の数はゆっくりと増えています(※過去のエントリをご覧ください。)から、一人当たりの労働所得は長期低下傾向にあることが見てとれます。2009年以降、この傾向はより顕著になっていることでしょう。

このグラフから見てとれるのは、
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学生時代に学ぶべき学問:衰退の10年を生きる その1


さて、年頭の挨拶で宣言させて頂いたとおり、今年はいま必要とされている学び方をまとめ、提言していく活動をひとつの軸にしていきたいと思います。

「衰退の10年」の生き方 - 池田信夫 blog

本エントリのタイトルは、池田信夫氏のblogから頂きました。現在の延長線上にあるのはまさに、緩やかな衰退。緩やかな衰退を避けるために、一人一人が強くなり、緩やかな衰退を避ける知恵を身につけ、努力をしなければいけないと思うのですが、僕自身ができる「努力」のひとつとして、学び方をまとめていきたいと考えています。

これからの10年は、人口減少とグローバリゼーションが一層進む社会になるに間違いありません。これらはほぼ確実に予測出来る未来です。

グローバリゼーションの進展により、途上国は驚くべき速さで成長し、経済的に先進国の水準にかなり近づくことでしょう。国内企業は厳しい競争にさらされるものの、硬直化した雇用制度と組織がイノベーションの妨げになり、満足できる成長は成し遂げられないと考えます。

琴坂氏が 構造的に不可能に等しい挑戦 のエントリでまとめられているように、
  • グローバル化により、世界的な富の移転がおこり
  • 人材に明確な区切りがつき、
  • 日本は、全ての日本国民を守ることは出来なくなる
ことは間違いないと思われます。
だからこそ、そういった時代に必要な学び方を、今の段階から考察し、まとめて行きたいと思います。

結果的に勝間和代さんの 年収10倍アップ勉強法 と似た内容になるかもしれない、と感じていますが、もう少し「学生」にフォーカスしてまとめていこうと思っています。スキル中心の話であれば、社会に出てからも十分学べますが、正義や倫理、歴史といった、学校で教えられる教養を楽しんで学び、理解することがより正しい「生き方」につながっていくと思うからです。また、僕のブログは学生の読者の方、企業の人事担当者の方によく見て頂いているようなので、読者の期待に答える意味あいもあります。

さて、それでは僕が考える学生時代に学ぶべき学問について、考察していきます。
(※下記のリストは未完です。みなさんから意見を頂いて、より素晴らしいリストにできればと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。)
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これからの10年:よりよい社会を実現するために


あけましておめでとうございます。

今年は、社会に出て働き始めてから記念すべき11年目の年になります。せっかくの機会ですので、昨年までの10年間を総括し、これからの10年で挑戦するテーマを掲げてみたいと思います。

自分自身の性格を振り返ってみると、僕自身はつくづく実践の人だな。と思います。知識として知っていることでも、理論として理解出来ることでも、興味をもったことに関しては自分自身で実践してみたくなります。

一定の条件を満たせば、地方でも都市と変わらない収入を得たり、暮らしをすることが出来るのではないかと感じたことから、地方での生活を始めましたし、コンサルタントや事業責任者としてどれだけ経営者に感情移入したとしても、実際に経営者になってみなければ分からない世界があると感じたので、会社を辞め、個人で挑戦することを選択しました。

おそらく、これからも挑戦と実践を続けていくのでしょう。
そして、いくつかの成功と、多くの失敗を繰り返すことと思います。

これまでの10年間は自分の信念を貫き生きていく強さを身につけるための10年だったと思います。営業と経営について学び、一生のテーマと思える「人と組織」の問題に向きあうことが出来ました。そして、実践を通じて、限られた範囲ではありますが、人と組織の間に横たわる歪みのものを正す活動が出来ました。活動の中で、素晴らしいいくつもの出会いがありました。

「強さを身につけるための10年」を本当は3年ぐらいにしたかったし、出来ると思っていました。しかし、振り返ってみると、自分自身の能力から考えて10年と言う時を費やしたのは妥当だったし、必然だったのかな。と感じます。

これからの10年ですが、よりよい社会を実現することに力を費やしたいと思います。
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結局のところ一人一人が強くなるしかない

僕は「人」「組織」という切り口で10年ばかり仕事をしてきたんだけれども、だからこそ、

政治にしても経済にしても、一人一人が考え、判断できるように強くならなければ、どれだけ良い指導者が生まれてもムダだろう。

と、どうしても考えてしまう。だからこそ、ネットで政治や経済に対して自分なりの意見を述べている人に対しては、それがどういう意見であれ、大変好感を持ってしまう。

国という存在も、企業という存在も、僕の目から見たら似通った存在で、トップがどれだけ優秀でも、その下で働く一人一人が優秀でなければ、トップが変わったとたんにその組織はダメになってしまうんですよ。僕は、このブログの場を提供してもらっているライブドアという会社が好きなんだけれども、ホリエモンというカリスマが去った後も、一人一人が卓越した技術者で自己責任で生きる人たちだったからこそ、ここにきて企業価値をまた上げ始めているんじゃないかと思う。

もちろん、組織を構成する一人一人が優秀でも、トップが無能だと、やっぱり組織は腐ってしまう。しかし、日本は民主主義の国で、どれだけ腐った集票の仕組みがあり、民意が反映されない政治の仕組みになっていたとしても、結局のところ、その腐った集票の仕組みを認めているところまで含めて民意なんではないかと思うのです。
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自己紹介
プロジェクトデザイナー。富山県在住。人と組織の問題に興味があります。小説の原稿の断片、日々感じる社会や経済に関する疑問、書評を徒然なるままに。

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