昔は美しいスライドで戦略を語ることができる人や、圧倒的なプレゼンテーションができる人、妙にアツい人が好きで、あこがれもしたのですが、そうなろうと努力して、結局なれなかったので、今はそういうビジネスパースンになることを半ばあきらめています。

そこで最近、自分が目指すビジネスパースンとして掲げているのが、もうちょっと玄人好みで、確実に利益を稼ぎ出す、次のようなできるビジネスパースンです。


■「できる」と感じるビジネスパースン


もちろん、できるビジネスパースンにもいろいろなタイプがいると思いますが、最近僕がこの人できる。。と強く感じるのは、自分が取り組んでいるビジネスに関して

成功の数式(法則)を見出し、それを仕組みに落とすことができている人です。

こう書くと、「なんだそんなこと、当たり前じゃない。」と言う人もいらっしゃるかと思いますが、意外とこれが出来ているビジネスパースン、経営者の方は少ないような気がします。

ここでいう成功の数式(法則)とは、

  • AとBとCという媒体に3000万円の広告費を使えば、1億円分商品が売れる。
  • ○○というルートからの会員を1人増やすごとに月当たりの売上が○円増える。
  • 100件営業に行けば20件面談に繋げることが出来て、そのうち3件が契約に至る。

というように、Inputの対価として得られるOutputの量が数値で説明出来る状態を指します。優れた事業家とは、他の人が見過ごしている法則を見抜き、それをお金に変える仕組みをつくることができる人だと思うのです。

rule


この法則を見ぬくことが出来れば、次は関与する人によってOUTPUTに差が出ないように仕組み化をはかることです。

これができると、ビジネスっていうのはびっくりするぐらい簡単になります。なんといっても利益を最大化するためにINPUTの量を変化させればいいだけなのですから。それにいち早く成功し、情報を秘匿できた企業は大きな利益を得ることができます。

■法則、仕組み化の例

有名な法則でいうと、ボストン・コンサルティング・グループが開発した経験効果という概念があります。これはあるひとつの製品の累積生産量が2倍になる毎に製品ひとつあたりの生産コストが10-15%低下する。という法則です。

たとえば急拡大する市場において、この経験効果を利用すれば、思い切り下げた価格で市場に商品を投入し、シェアを握り、競合を駆逐する。という戦略を撮る事ができます。テキサスインスツルメンツ社などは、かつてトランジスタや半導体の分野でこれを成し遂げました。

他にも、ランチェスターの法則などを経営戦略に応用した例などが知られていますが、基本的には独自の成功法則を見つけ、仕組み化することが、事業家にもっとも求められていることなのだろうと思います。(僕はランチェスター法則をビジネスに応用し、セオリー化したものには使えるものもありますが、無理矢理感が漂うものもあると思っています。)

さて、現実の社会でこの成功法則を見出し、収益化に成功している例をご紹介したいと思います。ウェブ上で目にした記事で面白いなぁ。と感じたのがこちら

良質なテキストはお金にできる--ライブドアが考える「儲かるメディアの作り方」


雑誌もウェブも、メディアの経営状況は厳しいが、田端氏は「良質なテキストは完璧にお金にできる」「トラフィックが増えていけばメディアビジネスとして成り立つ」と言い切る(中略)黒字化の目安となるのは月間500万PV程度だという。

何気ないインタビュー記事なのですが、ぼくもメディアを扱っていた経験があるので良くわかるのですが、こう言い切るのは凄いことなんですよ。田端さんは、

  1. PVを増やすにはどういう記事を書けばいいか知っている(法則1)
  2. どのようにコンテンツマッチ広告を使えば収益を最適化できるか知っている(法則2)
この2つを抑えているので、もうどうすればウェブメディアが黒字化するか見えているわけですよ。しかも、黒字化ラインは月間500万PVと言いきり、到達するまでのリードタイムまで予測している。後は適切な編集者を選び、標準化された編集方針とウェブメディアを渡してしまえば(仕組み化)、仕事は完成です。

■実際には落とし穴もある

とはいっても、やっぱり落とし穴もあります。
  1. その法則が絶対だと思って、時代の変化を受け入れない
  2. 法則の許容量を超えて、INPUT量(労働や資本)を投入しすぎてしまう
などです。法則は本来中長期に渡って普遍的なものであるべきなのですが、変化が激しいこの時代、やはり一定期間が過ぎると通用しなくなってくることがあります。景気がいい頃に気合と根性で成功した営業会社など過去の成功体験に囚われている企業にこのパターンが多いような気がします。

「50件電話したら1件はアポが取れるんだ!毎日200件電話しろ」

という話をする割には成果につながらない会社とかはこの落とし穴にはまっている可能性が強いです。15年前、自分が新人だった頃の成功体験が今でも通用すると思っている(落とし穴1)。1日4件アポをとっても契約の成約率から考えると費用対効果的にペイしない(落とし穴2)。

というパターンですね。

こういう落とし穴に陥らないように、常にデータを確認し、時には法則を修正し、時代にあわせていく努力がビジネスパースンにはあわせて求められるのだろう、と思います。


■まとめ

今、自分が取り組んでいる仕事は
  • これだけのINPUT(労働や予算)をすれば、確実にこれだけのOUTPUT(収益や成果)が出せるという法則が見いだせているでしょうか。
  • その法則は自分や特定の社員がいなくても実現出来るように仕組み化されているでしょうか。
  • 過去見出した法則は時代に合わせて微修正しているでしょうか。
もちろん先が見えない仕事は楽しいですし、ぼくもそういう仕事は好きです。でも、楽して確実に成果を上げるためには、こういった法則を見出し仕組み化する。ことが必要不可欠なのだろうと思います。

ちなみに、もしあなたが上司だったら、部下に。部下であれば上司に以上のような質問をしてみると面白いかもしれません。どのような答えが返ってくるかで、上司や部下がどれだけ考えているかわかるというものです。

部下に聞かれて、答えれないかも…。という方は、いまのうちに模範解答を考えておくといいかもしれないですね。もっともその法則は本当にあてはまるかどうか、事前に検証しておく必要もあると思いますけれど。

それでは、また。