経済環境が悪くなって雇用が厳しくなると当然、タダでもいいから働かせてくれ、実績見て雇ってくれ。という話が出てくる。中国は日本よりも雇用の需給ギャップが激しいから、日本より早くこの流れが表面化してきている。中国に比べると日本はまだ、企業に期待しすぎだし、家庭や政府に甘えることが許されている。

例えタダであっても、企業に雇用されることのメリットはたくさんある。
  1. 企業内にある様々なノウハウを学ぶことができる。
  2. 仕事を通じて人脈を築くことができる。
  3. 力を発揮すれば雇用につながる。
僕自身は、大学3年の時に立ち上がったばかりのネットベンチャーでインターンシップを始めたときに、タダでいいから働かせてくれ。というお願いをした。実際には、月に2万円の給与を頂いた。数カ月後には月に5万円になり、1年後には15万円になった。

このインターンシップで、僕は素晴らしい経験をした。当時の僕はインターネットに繋がるパソコンも持っておらず、ExcelやPowerPointの使い方も知らなかった。全てこのインターンシップ先に教えてもらった。
先輩インターン生が5人ほど働いていて、当時の僕から見ると、まぶしいほどに皆優秀だった。今、先輩たちは戦略コンサルティング会社で、敏腕マネージャーとして活躍していたり、上場企業の経営者になっていたりするので、本当に優秀な人達がそろっていたのだろう。

ちなみに、先輩インターン生が優しかったかというと、必ずしもそんなこともなくて、むしろ厳しかった。「仕事もできないのに、なんであんなやつを入れるのか」と厳しい意見もよく頂いたが、感情的ないじめみたいなものはなく、立派な人達だったな。と今でも思う。

僕はインターンシップ先でノウハウも学んだし、素晴らしい先輩や顧客との出会いがあった。最終的には雇用のお誘いも頂いた。これから就職環境が厳しくなるにつれ、就職活動も実際のところ、タダでもいいから働かせてくれ、型が主流になるかもしれない。

企業の側にたつと、タダでも雇いたくない理由は結構ある。例えば未熟な人を雇うと企業は下記のようなリスクにさらされることになる。
  1. 管理・指導等、余計なコストが発生する
  2. 問題発生(トラブルやクレーム)のリスクが高まる
  3. 社内にあるノウハウが外部に流出する
以上だ。付加価値の源泉が肉体労働から知識労働にシフトしつつある現在、このリスクは更に高まっている。企業側はこのリスクを十分認識しているが、学生側はこの事実を認識していない。タダだったら働かせてくれるだろう、とか、どうせ働くならお金貰いたいよね。と考えている人のほうがはるかに多いだろう。実際のところ、タダでも雇いたくないと考えている企業は多いという事実に早く気付いたほうがハッピーになれる。

このような環境下で就活を成功させるためには、手持ちの時間を活用して、何らかの武器を身につけておく必要がある。武器がないのに就活しても、徒労感が募るばかりだろう。

武器としては次のようなものが考えられる。
  1. 高度に差別化された資格
  2. 専門的な研究
  3. 受賞経歴(部活、数学オリンピック、ビジネスプランコンテストなど)
  4. 営業やプロモーション、ライティング等の実績(Twitterのフォロワー数やBlogのPVでもいい)
  5. プログラミングやデザイン等、技術面の実績
  6. インターンシップの経験
  7. 人脈(家族や部活、バイトなど。素晴らしい人脈はそれだけで差別化要素となる。)
学校での研究や学習も、能力を高める素晴らしい機会だが、就職するつもりなら学んだことをどう活かすか意識しながら学ぶとより効率がいいだろう。