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就職せずに起業して、成功するために必要なこと その1
就職せずに起業して、成功するために必要なこと その2
就職せずに起業して、成功するために必要なこと その3
就職せずに起業して、成功するために必要なこと その4(仮)
Twitterで「中国では就職に失敗すると起業する学生が多いのに、日本では何故そうではないのか。」という発言を目にしました。真偽はともかくとして、就職せずに起業する。という考えは面白いと思います。
新卒に「即戦力」人材がいるのであれば、「即起業」という人材がいてもおかしくないのではないか、そう感じました。そこで、少々乱暴になると思いますが、就職せずに起業し、成功するためにはどうしたらいいのか。に関して考えてみたいと思います。
■まず、最初に
サンフランシスコ郊外のガレージの中で、二人の若者が相談していた。
「会社を作ろうじゃないか」
「でも、借金をして失敗したらどうするんだ?」
アップルの創業者、2人のスティーブこと、スティーブ・ジョブスと、スティーブ・ウォズニアックだった。ジョブスは、起業を躊躇していたウォズニアックに、こう言って説得したといわれている。
その次のひと言で、二人の人生は変わってしまった。
次のひと言をしりたい方は下記へどうぞ。
大石哲之公式ブログ:起業を躊躇する君に~スティーブ・ジョブスの言葉を贈ります。
さて、はじめたいと思います。
■日本では、就職せずに起業する人は少ないのか?
「中国では就職に失敗すると起業する人が多いが、日本は少ない。」
「アメリカでは、最も優秀な若者はベンチャーを立ち上げるが、日本は大企業に勤める。」
という話に関してですが、学生を取り巻く社会的環境などが異なるので、真偽を確認したり、比較すること自体にそんなに意味はないように思えます。いつの時代も、リスクとリターンを合理的に判断して、リターンのほうが高ければ、合理的な判断としてその選択肢を選ぶと思うので、中長期的に見たら国民性とかを持ち出すのは良くないと思うのです。
中国は日本と比べても非常に就職状況が厳しい
今年度卒業生の就職率わずか35.6%、超氷河期か―中国
らばQ:なんだかエライことになっている中国の就職説明会
ようですし、一方で、経済は10%近い成長を続けていますから、経済発展の波(外部環境の変化)を利用して、ビリオネアになった人を身近に見ている人が多いと思います。
世界級ライフスタイルのつくり方:「果ての国に生きる」 からの引用になりますが、
就職先がなく、しかも身近にたくさんのビリオネアを見ているからこそ、ブラック・スワン―不確実性とリスクの本質でナシームが述べた、「果ての国」の住人になることを目指して、起業と言う道を選ぶのだろうと思います。日本も同じような状況だったら、就職せずに起業する人が増えると思います。
さて、アメリカはどうでしょうか。信頼に値するデータを見つけることが出来なかったので、この点に関して言及は避けますが、日本との違いでいうと、「日本型経営が世界のNo.1の時代があった」という点がアメリカと異なるところだろうと思います。1970年からバブル崩壊にいたるまで、世界中で日本型経営がもてはやされていた当時、日本の学生にとっては、日本の大企業に入ることがもっともリスクが少なく、リターンが大きい選択に感じられたのだと思います。
日本で今のような就職氷河期が続き(その可能性は高いと思います)、大企業に入ることのメリットが低下し続ければなれば、黙っていても起業する若者の数は増えていくと思います。
実際に2000年前後にその予兆はありました。2000年は有効求人倍率が1.0倍を切った未曾有の就職氷河期。たとえ、まったく仕事を選ばなかったとしても、就職出来ない人が出た時代です。この時期はネットベンチャーの隆盛が激しい時代で、チャンスに溢れていました。ホリエモンやサイバーエージェントの藤田社長が華々しい活躍を始めた頃でした。ベンチャーを立ち上げる人、ベンチャーに就職する人が非常に多い時期でした。
■リクルートやコンサルティング会社に就職する、隠れ新卒起業家たち
さて、日本にも起業を志す学生は数多くいると思っています。僕の見る限り、彼らは起業を成功させたいからこそ、したたかにキャリアを選択しているように感じます。
特に、コンサルティングファームでは、経営知識と人脈。新興ベンチャーでは、現場体験と多様なキャリアを持つ先輩との出会い。リクルートでは、セールス&マーケティングスキルと人脈が短期間で手に入ると考えられます。
リクルートだけ、個別の会社名になっている点がヘンですが、それだけ「起業家予備門」としてのリクルートの存在価値がずば抜けているのであえて入れることにしました。
実際には、上記のような企業に就職するのは大変難しいのですが、「起業して、成功する」という情熱を持った人は、能力的にも意欲的にも十分であるケースが多いので、スッと入ったりします。
もちろん、学生時代に起業して、成功している人も多くいます。リクルートを創業した江副さんや、ソフトバンクの孫さん、ホリエモンなど、代表的なベンチャー経営者は学生出身だったりします。最近では、ドリコムの内藤社長が学生で起業し、上場を成し遂げた方になるのでしょうか。
他にも上場はしていないにせよ、学生時代に起業し、そのままビジネスを軌道に載せているケースは何人もいます。
次回は、こういった学生時代に企業し、成功した人たちの共通項を探し、どのように学生時代を送れば、起業し成功出来るか。について考えていきたいと思います。
ブラック・スワン[上]―不確実性とリスクの本質
著者:ナシーム・ニコラス・タレブ
販売元:ダイヤモンド社
発売日:2009-06-19
おすすめ度:
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「中国では就職に失敗すると起業する人が多いが、日本は少ない。」
「アメリカでは、最も優秀な若者はベンチャーを立ち上げるが、日本は大企業に勤める。」
という話に関してですが、学生を取り巻く社会的環境などが異なるので、真偽を確認したり、比較すること自体にそんなに意味はないように思えます。いつの時代も、リスクとリターンを合理的に判断して、リターンのほうが高ければ、合理的な判断としてその選択肢を選ぶと思うので、中長期的に見たら国民性とかを持ち出すのは良くないと思うのです。
中国は日本と比べても非常に就職状況が厳しい
今年度卒業生の就職率わずか35.6%、超氷河期か―中国
らばQ:なんだかエライことになっている中国の就職説明会
ようですし、一方で、経済は10%近い成長を続けていますから、経済発展の波(外部環境の変化)を利用して、ビリオネアになった人を身近に見ている人が多いと思います。
世界級ライフスタイルのつくり方:「果ての国に生きる」 からの引用になりますが、
月並みの国・・・歯医者、コンサルタント、マッサージ師、など。 一定の時間で面倒を見られる患者やお客の数は限られるため、稼ぎが何倍にもなったりはしない。
果ての国・・・アイデア人間。 作家、起業家、など。 本を100冊売るのも、1,000万部売るのも、書くことにかける労力は変わらない。 うまくいけば(= 良いブラック・スワン)自由時間がたっぷり取れるが、「果ての国」の性質上、一握りの人間がすべてを得る(Winner takes all)。
就職先がなく、しかも身近にたくさんのビリオネアを見ているからこそ、ブラック・スワン―不確実性とリスクの本質でナシームが述べた、「果ての国」の住人になることを目指して、起業と言う道を選ぶのだろうと思います。日本も同じような状況だったら、就職せずに起業する人が増えると思います。
さて、アメリカはどうでしょうか。信頼に値するデータを見つけることが出来なかったので、この点に関して言及は避けますが、日本との違いでいうと、「日本型経営が世界のNo.1の時代があった」という点がアメリカと異なるところだろうと思います。1970年からバブル崩壊にいたるまで、世界中で日本型経営がもてはやされていた当時、日本の学生にとっては、日本の大企業に入ることがもっともリスクが少なく、リターンが大きい選択に感じられたのだと思います。
日本で今のような就職氷河期が続き(その可能性は高いと思います)、大企業に入ることのメリットが低下し続ければなれば、黙っていても起業する若者の数は増えていくと思います。
実際に2000年前後にその予兆はありました。2000年は有効求人倍率が1.0倍を切った未曾有の就職氷河期。たとえ、まったく仕事を選ばなかったとしても、就職出来ない人が出た時代です。この時期はネットベンチャーの隆盛が激しい時代で、チャンスに溢れていました。ホリエモンやサイバーエージェントの藤田社長が華々しい活躍を始めた頃でした。ベンチャーを立ち上げる人、ベンチャーに就職する人が非常に多い時期でした。
■リクルートやコンサルティング会社に就職する、隠れ新卒起業家たち
さて、日本にも起業を志す学生は数多くいると思っています。僕の見る限り、彼らは起業を成功させたいからこそ、したたかにキャリアを選択しているように感じます。
企業家として成功した人を大勢知っているが、リスク志向の人はいなかった。(P・F・ドラッカー 365の金言)リスクとリターンをしたたかに秤にのせる、彼ら起業家予備軍がどういった会社を就職先に選ぶかというと、
- コンサルティング・ファーム
- 新興ベンチャー
- リクルート
特に、コンサルティングファームでは、経営知識と人脈。新興ベンチャーでは、現場体験と多様なキャリアを持つ先輩との出会い。リクルートでは、セールス&マーケティングスキルと人脈が短期間で手に入ると考えられます。
リクルートだけ、個別の会社名になっている点がヘンですが、それだけ「起業家予備門」としてのリクルートの存在価値がずば抜けているのであえて入れることにしました。
実際には、上記のような企業に就職するのは大変難しいのですが、「起業して、成功する」という情熱を持った人は、能力的にも意欲的にも十分であるケースが多いので、スッと入ったりします。
もちろん、学生時代に起業して、成功している人も多くいます。リクルートを創業した江副さんや、ソフトバンクの孫さん、ホリエモンなど、代表的なベンチャー経営者は学生出身だったりします。最近では、ドリコムの内藤社長が学生で起業し、上場を成し遂げた方になるのでしょうか。
他にも上場はしていないにせよ、学生時代に起業し、そのままビジネスを軌道に載せているケースは何人もいます。
次回は、こういった学生時代に企業し、成功した人たちの共通項を探し、どのように学生時代を送れば、起業し成功出来るか。について考えていきたいと思います。
ブラック・スワン[上]―不確実性とリスクの本質
著者:ナシーム・ニコラス・タレブ
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発売日:2009-06-19
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