fukuidayo

人と組織と、fukui's blog

32歳にして会社を辞め、小説家になることを志し、食うために起業したある男のblogです。

2010年01月

21

就職せずに起業して、成功するために必要なこと その4(仮)


関連エントリはこちら
就職せずに起業して、成功するために必要なこと その1
就職せずに起業して、成功するために必要なこと その2
就職せずに起業して、成功するために必要なこと その3
就職せずに起業して、成功するために必要なこと その4(仮)

過去3回に渡って書いてきたテーマ「就職せずに起業して、成功するために必要なこと」今日は、その4(仮)を書こうと思う。

起業家が事業を立ち上げ、成功するにあたって最後に必要となる資質は何か。僕は長らくその答えを探し求め、仮説に過ぎないが、数年前にその答えといえるようなものに出会った。それは、倫理観だ。

聖人のような経営者もいれば、清濁併せのみ偉大な業績を残してきた経営者もいる。感覚的にいうと、後者のほうが多いような気もする。経営者として成功するにあたって、倫理観はそんなに重要ではないのではないか。と感じることもある。

しかし、情報公開と文明化が進むに従って、経営者が確たる倫理観を持つことの重要性は増し続けているように思うのだ。

起業家として、そこそこ成功をおさめるだけであれば、倫理観はそこまで重要でないかもしれない。
しかし、事業の成功という枠を超えて、世界に影響を与えるような大成功をおさめるには、また、人生を満足いくものにするためには、倫理観は何より重要になってくると思う。続きを読む »
20

事業家はどのような環境(企業)で生まれるのか

昨日、興味深いエントリを読んだ。

市場価値の高い人材を輩出する企業とは

もともとスローガン株式会社が配信しているメールマガジンの編集後記を抜粋した記事のようだ。事業を創造することができる事業家型人材はどのような環境(企業)で生まれるのか、を論じている。

人材輩出企業の条件は何でしょうか?答えは明確です。

1つは、できあがっていない組織であること
2つは、成長産業で勝負する成長企業であること


この2つが大きな要素です。

賢い人はもうお気づきかと思いますが、上記2つの要因が重要であるとすると、人材輩出企業は、時代とともに変遷するという事実があります。

内容に関しては大筋同意だが、出来上がっていない組織であるかどうかは人材輩出企業であることと関係がない。この条件をそのまま当てはめると、成長領域で勝負しているベンチャーが全て当てはまることになってしまう。これはミスリーディングに繋がりかねない。

成長領域で勝負しているベンチャーを挙げると、2000年前後であればインターネットカンパニーが全てあてはまるし、2004年前後だったら、モバイルカンパニーや、不動産金融の企業がそれに当てはまったろう。

それらの会社はどうなったか。多くの会社は現在では事業規模の縮小や倒産を余儀なくされてしまったのではないだろうか。

もちろんそこに入って力をつけ、事業創造に携わるようになった人も多数いる。しかし、その影で後悔している人も一部にはいるはずだ。

故に僕であれば、人材輩出企業の条件をあえて二つに絞るのであれば、次の2点を挙げたい。
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19

組織文化って何?組織文化がもたらす効果

採用の仕事をしていると、必ずといっていいほど出てくる言葉が「社風」だ。

ただ、この社風って正直良く分からない。wikipediaで見てみると、
社風とは、その会社の風紀、性情を表すもので、一般に、体育会系、家族的、軍隊的、官僚的、野武士、お公家等の言葉であらわされることが多い。社風と企業倫理の実践は別のものであるが、いわゆるイケイケの社風の場合、企業倫理の徹底が末端の社員や経営者全般に行き届かないことがあり、不祥事を引き起こす場合もある。
とある。ますます良く分からない。いわゆるイケイケって何だよ!と思わず、ツッコミを入れたくなってしまう。まぁ、OB・OGと話していると何となく感じることとか、オフィスやセミナーの雰囲気で何となく感じるものは確かにあるので、社風の存在そのものを否定することはないけれど、「考えるな、感じろ!」とばかり言っていてもしょうがないので、もう少しわかりやすく、納得出来る言葉で社風なるものを表現してみたいと思う。
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18

ライブドアがリードする新時代のメディア戦略 その2

さて、昨日のエントリではライブドアが仕掛けるブログメディアの、その優れた戦略眼に関して解説した。今日はその続きとして、ライブドアの方針に不安や問題は無いのか。を考えてみたい。

一番気になるのは、tabbata氏自身が述べておられる「良質の記事」の定義だろう。
ツッコミどころもあるが、極めて斬新な「問題提起」型の記事のほうが、退屈で無難な「模範解答」型の記事よりも、遥かに「良質」だと言える
この定義をそのまま利用すると、編集者が上手にコントロールしないと、いくつかの問題が発生すると思われる。第一の問題点は読者の質が下がる可能性がある。ということだ。全てがそうというわけではないが、「問題提起型」の記事は、下記のような特徴を持つことも多い。
  • 客観的なデータを示していない。あるいは意図的な解釈をしている
  • 論理ではなく、感情での議論に終始している
  • 客観的視点ではなく、ポジショントークになっている
  • 偏見に満ち、倫理観に欠ける
心当たりはないだろうか。

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17

ライブドアがリードする新時代のメディア戦略


湯川鶴章さんがライブドアと組んで新しいblogメディアを立ち上げられた。IT潮流時代から、記事はずっと追っていたのだが、今回のメディア:Tech Waveも近いうちに軌道に乗ることだろう。

成功したビジネスの横展開というのは、非常に成功しやすい。共通で利用できるパーツが非常に多く、相互にシナジーをもたらすからだ。例えば、トヨタであれば、ボディやエンジンに関する基礎技術は車種が異なっても使い回しがきくし、マイクロソフトで言えば、ユーザーインターフェースなどは、使い回しがきく。予備校や資格の学校であれば、校舎や集客の仕組みは既にあるわけだから、学べる科目を増やすこと自体は難しくない。

今回のTech Waveの立ち上げで凄いと感じるのは、BLOGOSで実現したモデルをさくっと横展開したところだが、仕掛け人のtabbata氏は完全に「ブログメディア収益化の仕組み」が見えているようだ。

ライブドアのメディア事業部長のtabbata氏の言葉を読み取っていくと、ブログメディアのマネタイズには3つのポイントがあるようだ。 
  1. 良質の記事を定期的に投稿する
  2. 検索エンジン経由でのユーザー流入を増やし、コンテンツマッチ広告のCTRを高める
  3. 媒体そのものを低コストで運用する(営業部員や編集部員を自社で持たない)
言ってしまうとポイントはこれだけなのだが、もちろん以上のことを実現するためにtabbata氏は非常に細かな工夫をされている。(そして、それらの工夫は同時に他のメディアの参入障壁となっている。)

どういった工夫をしているのか、
TABLOG:検索経由でのユーザー流入は、ブロガーへの印税収入だ!
を追いながら見ていくことにしたい。


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16

<就活>廃止時代の採用サイトはどうあるべきか

<就活>廃止論~会社に頼れない時代の仕事選び~

が、本日出版された。2章までは就活<廃止論>ブログで読むことが出来る。経済を取り巻く環境の変化にあわせて、今までのような採用媒体に企業が採用広告を出し、大規模なセミナー会場に多くの学生を呼び、たくさん集めてたくさん落とす。という不思議な<就活>の仕組みも終わりを告げていくのだろう。

就活の仕組みが変わる、終りを告げる。ということは、リクナビやマイナビ、ジョブウェブといった就活サイトの役割も変わらなければいけないことを意味している。

しかし、どのようなサイトに変化すべきなのか。
そのことについて本日は考えてみたい。

■企業は力のある学生しか欲しくない

城繁幸氏が興味深い考察をしている。

新卒神話の終焉が意味するもの:Joe's Labo

ただし、求人倍率的には“元祖氷河期”の方がよっぽど低い。最低は00年卒業者に対する0.99。本年卒業予定者は1.62と、求人倍率だけを見れば氷河期とはいえない数字だ。
つまり、求人は出しても内定は出さない企業が増えたということになる。この事実は、新卒採用のトレンドが、過去10年の間に大きく変わったことを示している。
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15

11年目の宣言。晴耕雨読の生活で得られるものって何なのか

彼はコンサルティングファームでマネジャーを務めたあと、世界一蹴の旅に出ている。南アフリカW杯に参加する32カ国を巡るということをしているのだが、そのアホらしさが受けたのか、あのnakata.netで連載を始めることになったらしい(かなりうらやましい)。よくわからんが、思いついたことを実際に実行するそのアクティブさと無邪気さが学生時代から変わらないところは心から尊敬する。
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14

事業再生の流れを簡単に理解する

京セラの稲森名誉会長がJALのCEOにあたることになりました。

事業再生というと、すごく難しいものという印象がありますが、再生のプロセス自体はシンプルです。事業再生という仕事に興味をお持ちの方もいらっしゃるでしょうし、企業の再建がどのようなプロセスで行われるか知っておくことで、ニュースも深く味わえるようになると思います。

そこで、僕自身の経験とターンアラウンドマネジャーとして活躍している知人から聞いた話をもとに、事業再生とはどのように行うのか、簡単にまとめてみたいと思います。


■事業再生の流れ


事業再生を請け負ったときにその責任者が取り組むことは、下記の4点です。(本来は、本当にその事業が将来的に再生見込みのある事業なのかどうか評価するプロセスがあるのですが、本エントリでは、評価後どのように再生に取組むか。ということを中心に述べます。)

  1. コストを削減する
  2. オペレーションを改善する
  3. (追加で)資金を調達する
  4. 成長領域に資源を投入する

それぞれのプロセスで何を行うか。実行するにあたって、何がハードルとなるのか、個別に説明していきたいと思います。
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13

blogを書いてイノベーションを生み出す力を高める方法

Summary
  1. 何が成功するか、何が失敗するか自分でもわからないことが多い。
  2. 故に、試行を繰り返し、予期せぬ成功や失敗を活かすことがクリエィティビティやイノベーションを生み出す力を高める近道
  3. 毎日ブログを書くという作業は、そのトレーニングに利用出来る。
  4. 毎日ブログを書くために意識すべきことは4つある。

最近、あるサイトのことが気になっています。

開設(超人気エントリを書いた方の次回予告)


はてブで4000以上のブックマークがされている超人気エントリ(2010年1月13日時点)を書いた方の次回エントリ予告です。元エントリは、ご覧頂ければわかるとおり、英語力を高めるためのノウハウがぎっしり詰まっている優良エントリです。

しかし、気になる点があります。次に、勉強を続ける方法・やる気について書く。ということを宣言しておられるのですが、随分更新が止まっています。

程度の差こそあれ、似たような経験(次回作品の予告をしたものの、進まず)をされた方も多いのではないでしょうか。恥ずかしながら、僕も同じような経験をしたことがあります。大事な原稿の締切に間に合わず、編集の方に迷惑をかけてしまいました。面白い記事を書かなければ。というプレッシャーが仇となってしまったのです。

こういった、成功がプレッシャーとなり、新しい成功が生み出せなくなる。という現象は、映画でも、音楽でも、商品開発でも、新事業開発でも、クリエィティビティやイノベーションが必要とされる取り組みではどこでも目にする光景です。

「手軽に磨ける創造力」「気軽に起こせるイノベーション」そんなものがないことぐらい、分別のついた大人であれば誰でもわかります。しかし、現代のビジネスは、働く個人ひとりひとりにクリエィティビティやイノベーションを期待するようになっています。

しかし、ほぼ毎日ブログを投稿するようになって、僕はブログを書くという行為そのものが、クリエィティビティやイノベーションを高める力があると感じるようになりました。

せっかくですので、クリエィティビティやイノベーションを生み出す力を磨きたいという人のために、僕が編み出したやり方をお伝えしたいと思います。
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12

ひとりひとりの人生にある小さなconnecting the dots(ジョブズの言葉より)

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自己紹介
プロジェクトデザイナー。富山県在住。人と組織の問題に興味があります。小説の原稿の断片、日々感じる社会や経済に関する疑問、書評を徒然なるままに。

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