fukuidayo

人と組織と、fukui's blog

32歳にして会社を辞め、小説家になることを志し、食うために起業したある男のblogです。

2009年10月

29

ルパン型組織でいこう!


すごく共感できる内容のblogがあったので、今のうちにfukuiなりの感想を書いておく。

物事を深刻にしすぎる人達(切込隊長BLOG)


えっと、要点をまとめると

・何となくおもいついて、さらさらっと企画を書いてヒットさせちゃう創造的な人がいる。
・いったんヒットし、世間が騒ぎ始めると、統制屋たちが動き出す。(広報部や経営企画部、ライツ部)
・統制屋達は特定分野のプロフェッショナルたちだが、それ単体でみるとコストセンター。
・統制屋が仕事をすればするほど、組織は窮屈になる。


こんな感じかな。創造的な仕事をして、それがヒットする。ヒットしたとたんに、統制屋たちが動き始める。ヒットした商品やサービスがきちんと形になるためには、広報や権利関係もしっかりしなきゃいけないから、統制屋たちが全部悪いってわけじゃない。

でも、世の中には、顧客に求められる創造的なサービスがとても生まれにくい、ルールと仕組みでがっちり縛った企業が存在する。創造性あふれる人が、その創造の価値を世に広めるために、統制屋たちを雇ったのに、統制屋たちの役割と発言権が肥大化して、どんどん創造性を発揮する場を奪っていく。最後に残るのは、価値を生み出す人がいなくなり、ゆっくりと死んでいくだけの恐竜のような企業群だ。

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28

ソウルビレッジフィロソフィア:プロジェクトデザイン学部 第二回


10月27日 ソウルビレッジ・フィロソフィア プロジェクトデザイン学部 第二回の講義に参加してきました。えっと、ノートを見ながらのメモなので、完全に正確ではないですが、第一回の講義で聞いたところによると、プロジェクトデザインは、

1)テーマ設定
2)プランニング
3)企画実行に向けた準備
4)プロジェクトのビジュアルイメージ、ネーミング、コピー
5)集客、認知
6)実行時の全体プロデュース
7)継続のためのアフターフォロー
8)意思を受け継ぐ人材の育成


以上の8Stepからなるとのこと。今日は2回目なので、「テーマ設定」の振り返りと、プランニングに関してのレクチャーになるわけです。僕もこれまでにささやかながらいくつかのプロジェクトを企画し、実行してきた(もちろん失敗に終わったものも多いですが)わけですが、この8Stepは非常に現実的な分け方で好感が持てるものです。

「MBA的ビジネスプランニング」と対比して考えると、

1)テーマ設定
→ 事業機会の探索
2)プランニング
3)企画実行に向けた準備
→ 以上、事業計画の立案
4)プロジェクトのビジュアルイメージ、ネーミング、コピー
5)集客、認知
→ 以上、マーケティング
6)実行時の全体プロデュース
7)継続のためのアフターフォロー
→ 以上、マネジメントとビジネスシステム
8)意思を受け継ぐ人材の育成
→ 人と組織

みたいな感じで対応しているのかな。少々乱暴だけど。

個人的な感想としては、事業機会の探索に関しては、この8STEP方式でやったほうが市場に受け入れられるものが、スピーディーに立案できるような気がする。そして、それはこの学部の一番の醍醐味だ。今、国内企業に求められている「創造力」は、おそらく、事業機会の探索の部分に重点を置く前に、稟議のシステムや、会社のルールなどに縛られ、マネジメントやビジネスシステムから考えているから、うまくいかないんじゃないかな。と思う。
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27

今週の一冊) 『オーデュボンの祈り』 伊坂幸太郎 -9冊目

isaka今では、どの書店にいっても新刊が平積みにされるメジャー作家となった、伊坂幸太郎。

そのデビュー作が『オーデュボンの祈り』だ。

この作品には初期の伊坂作品のすべてが詰まっている。
現実と幻想の挟間にいるかのような、不思議な登場人物。
数多く張り巡らされた伏線がひとつの結論につながる、ジグゾーパズルのような構成。
ウィットに富んだ会話。豊かな自然の描写。

オーデュボンの祈りのあらすじはこうだ。

コンビニ強盗に失敗し逃走していた伊藤は、気付くと見知らぬ島にいた。江戸以来外界から遮断されている“荻島”には、妙な人間ばかりが住んでいた。嘘しか 言わない画家、「島の法律として」殺人を許された男、人語を操り「未来が見える」カカシ。次の日カカシが殺される。無残にもバラバラにされ、頭を持ち去ら れて。未来を見通せるはずのカカシは、なぜ自分の死を阻止出来なかったのか? (文庫裏表紙より)
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24

レポート)ビジネスゲーム大会~Gachinko!~ つわものどもの夢のあと…

10月24日。土曜日にもかかわらず、ジョブウェブ会議室にはfukuiの呼びかけに応じ、7名の戦士が集まった。そう、今日は己の頭脳と交渉力の限りを尽くす、ビジネスゲーム大会~Gachinko!~の日。その仁義なき戦いの一部始終を報告したい。

■本日のお題:ディプロマシー


交渉ゲームの金字塔といわれるディプロマシー。20世紀を代表するこの偉大なボードゲームの舞台は第一次世界大戦。権謀術数渦巻く欧州で、軍事力による覇権を握ることがこのゲームの目的だ。

つい先日のエントリで、「軍事力が外交上のパワーとなる時代も終わるんじゃないか」ばりの殊勝なことを述べたfukuiではあるが、なんといっても舞台は野蛮極まりない20世紀初頭。ビジョンといえば、大砲の数。経済といえば攻め取った植民地の数という時代だ。平和主義者の私は本来であれば、このような野蛮な時代のゲームなどやりたくもないのだが、

「それでも、勝たねばならない時もある!!」
このゲームの特徴はなんといっても、『最初の国決めの時以外、運の要素は一切無い』という、ハードボイルドなゲーム内容にある。テクノロジーとか、ユニット毎の強さの違いみたいなものもなく、戦いは純粋に

「外交と地政学上の優位性を活かして、戦力をどれほど集中できたか。」
にかかっている。

board

美しいボードを前に心が昂る


私が引いた国はドイツ。論理的かつ、勇壮な戦略を好むfukuiに最もふさわしい国家と言えよう。さて、ゲームを始めるまえに、Jobweb社の事業部長としていっておかねばならぬことがある。

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22

ソウルビレッジフィロソフィア:プロジェクトデザイン学部 第一回

091020_205925_M-225x30010月20日(火) ジョブウェブキャリアメールマガジンでも告知した、ソウルビレッジフィロソフィアに参加してきました。

講師は古田秘馬氏。丸の内朝大学八ヶ岳地域活性プロジェクト、楽園ゴルフなど、様々なプロジェクトを仕掛け、実現するプロフェッショナル・プロデューサー。終了後の懇親会で伺った話では、現在も30~40ぐらいのプ ロジェクトを抱えていらっしゃるそうです。通常、それぐらいのプロジェクトを抱えてしまうと、パンクしてしまったり、中途半端なプロジェクトになりがちで すが、古田氏のこれまでの活動を見ていると、ことごとくプロジェクトをきっちりローンチしていらっしゃるような気がして、その秘密を学ぶための参加でもあ りました。

全8回/58,000円 というコースですが、初回の感想としては値段以上の価値があると感じました。以下に、講座の様子と参加のレポートを書きます。(有料の講座なので、エッセンスだけ抽出してお伝え致します。)

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正直革命:友人の結婚式に寄せて

正直革命って僕の好きな言葉だ。もともとは10年ぐらい前にkojiさんの友人のtanaeさんが、名付けた言葉だと思うけど、それからシェイクの森田会長とかも使い出して、割と知っている人は知っている言葉になったと思う。

正直革命という言葉を使うときは次のような文脈で使われる。

入社して3年目。若手のホープとして活躍するようになったし、給料もあがった。しかし、なんとなく仕事にやりがいや面白みを感じない。「僕(わた し)のやりたかったことって本当にこれでいいのかしら?」と気付き、本当にやりたいことを探しに、会社を辞めたり、留学したり、転職したりする…。

まぁ、こんな感じ。
本当に自分自身の気持ちに正直になった結果、本当に自分が求めていたことに気づき、旅立つことをいう。

実際3年目っていうのは、節目の年といわれる。プレイヤーとしては、ある程度力をつけてきて、頼りになる存在となっている。(同時に上司に物足りな さも感じ始める。)びっくりするぐらい多くの人がやめる。それも、会社に対してそんなに不満のない人が辞めたりする。そのカラクリはこうだ。


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今週の一冊 『百億の昼と千億の夜』 光瀬 龍 -8冊目

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宇宙や生命のことを考えると、誰もが心にわずかなざわめきを感じる。
僕たちはその不思議に魅せられ、答えのない問いをしては、宇宙や生命の神秘に畏敬の念を覚える。

 

 

 

・人体は一つの小宇宙のようだ。人体は六十兆個の細胞からなり、死と誕生を繰り返しながら、いつしかその生を終える。時にコントロール不可能なまでに増殖する細胞が現れ、これは癌として認識される。

・地球はひとつの生命体のようだ。雷は脳波を、マグマは血液を、水は酵素をあらわし、それらの恵みで生きている生物は、人体の中に生きる様々な微生 物のようだ。さて、無制限に増殖し、地球を汚染する人類は、地球を人体にたとえるとどのような存在として認識されるのだろうか。

・コンピューターが果てしなく進歩したらどうなるのだろうか。今は簡単なシミュレーションを行えるだけだが、たとえばハードディスク内の様々なデー タが自律的な意思を持ち、進化するようになったらそれらは一つの生命と呼べるのではないだろうか。われわれの住むこの宇宙ですら、より高次の存在が戯れの 中に作った箱庭のような存在でないと否定することはできるのだろうか。

・宇宙はビッグバンから始まった。初期の宇宙には水素のみがあった。超高圧の中で水素はヘリウムを生み出し、初期の星たちが生まれた。そういった星 星の中心部は超高圧の空間で、そこで、さまざまな元素が生み出された。やがて星はその生命を終え、宇宙にエネルギーを拡散した。我々が住む地球は、星の誕 生と死を繰り返し3世代目の存在である。では、ビッグバンの外には何があったのだろうか。

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15

今週の一冊 『希望の国のエクソダス』 村上 龍 -7冊目

kibou「この国には何でもある。本当にいろいろなものがあります。だが、希望だけがない。」

これは、物語のキーマン、中学生のポンちゃんが、国会中継を通じ、世界に対して発するメッセージだ。

 『希望の国のエクソダス』は社会に溢れる閉塞感の中で、オトナのつくった秩序やルールに納得できない中学生たちが、インターネットと法律、金融の知識を活かして、日本という国を脱出(エクソダス)し、自分たちの理想の国をつくる。という話。

読んでみて強烈に感じたのが、村上龍の時代を読む感性の鋭さだ。
2000年に出版された本だが、今でも古さを感じさせない。

物語は、日本を捨てパキスタン北西部、アフガニスタンとの国境境でパシュトゥーン(戦闘的な部族民のひとつ)として生きる10代の少年がCNNに取材されるところから始まる。

村上龍は、執筆当時流行していたグローバリゼーション、アメリカ的な金融・経営システムとは異なる価値観を描くことで、価値観と多様性の理解の必要性を説きたかった。と語っているが、彼が感じていた問題が現実化する出来事が出版から1年後に起きる。言わずと知れた、9.11 同時多発テロだ。

この本を読むと、テクノロジーは進歩したかもしれないが、日本という国は2000年から何も進歩していないということがわかる。経済・雇用・少子化・外交といった日本が抱える様々な問題は悪くなりこそすれ、良くはなっていない。私達にも、それぞれが出来る方法で、希望の国をつくる努力が求められているのかもしれない。

(オススメ)
-- 自分にとっての希望を考えたいオトナに。まだ諦めていない全ての人に。
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もう、ここだけでいいと思った。 赤坂/Bar DIIYA

東京で仕事があるときは、ジョブウェブのオフィスがある六本木~赤坂に宿を取る。
仕事が終わった後は、特にホテルにいってもやることがないので、自然と足はBarに向かう。

六本木方面は道路も店も騒々しいので、一人で飲むときはもっぱら赤坂だ。

とにかくいろんな店で飲んでみるか。と思って、毎日違う店を回る生活をするようになった。
週に3日。いろんな店を回る。

しかし、そんな生活を3ヶ月も続け、回った店が40軒を超えたころ、
「もう、ここだけでいいや」と思えるBarに出会った。

それが、 「DIIYA」


DIIYA

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8

今週の一冊 『深海のYrr』 フランク・シェッツィング -6冊目

深海のYrr 〈上〉  (ハヤカワ文庫 NV シ 25-1)深海のYrr 〈上〉 (ハヤカワ文庫 NV シ 25-1)
著者:フランク・シェッツィング
販売元:早川書房
発売日:2008-04-23
おすすめ度:3.5
クチコミを見る

2004年ドイツで出版され、200万部を超える大ベストセラーとなった本作。専門家への取材や現地の調査に4年の歳月をかけた本書は、海洋冒険物語の大作中の大作だ。

日本では文庫本が2008年春に発売されたが、当時は地下鉄の車両の中に、「深海のYrr」を読んでいるビジネスパースンを本当に良く見かけた。

始まりはペルーだった。静かな海で漁師たちの行方不明が相次ぐ。北海油田があるノルウェーの近くでは、メタンハイドレートを食べる奇妙な
ゴカイが現れ、カナダ沖では、クジラが人を襲いはじめる。フランスではロブスターが爆発し致死性のウイルスが撒き散らされる。

母なる海で、いったい何が起きているのだろうか。。

あらすじはこんな感じ。
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自己紹介
プロジェクトデザイナー。富山県在住。人と組織の問題に興味があります。小説の原稿の断片、日々感じる社会や経済に関する疑問、書評を徒然なるままに。

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